快刀乱麻を断て！！弐 【鬼滅の刃】【浦島坂田船】

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「はい」

とすぐに答えたのはセンラだった。先にまーしいと会って話をしているから、その分疑問もある筈だ。

俺はそれに続くように急いで返事をした。


「ではまず最初に、志麻と出会った時の事から話します。途中で質問して貰っても構いません。こちらも途中で質問させてもらいますので」

俺達の返事を聞いて、胡蝶さんは、軽く咳払いをして話し始める。


「まず、志麻は蝶屋敷の前に倒れていて、目立った怪我等は特に無かったんですが、とりあえず身寄りが分からないので、蝶屋敷で保護をすることになりました。

ここで何故、志麻の名前が分かったかを説明します。
それは、その時に“ある人達の名前と一緒に自分の名前を途切れ途切れに呟いていた”からです。

最初はただの寝言かと思っていましたが、よくよく聞いてみると、四人分の名前を、途中で苗字も混ぜながら繰り返し言っていたんです。」


「その苗字や名前の並び方から、

浦田渉、神咲志麻、坂田優、鬼灯センラ。

多分ですがこの並びではないかと判断しました。これで合ってますか？」


「合ってますよ！でもそれじゃぁ、まーしい…いや、志麻は今までの事覚えてるんじゃないんですか？」

俺は胡蝶さんの質問に答えつつ、自分でも質問を投げ入れた。胡蝶さんはまーしいではわからんもんな。危ない危ない。


「いえ、志麻が起きたあと色々な事を質問したのですが、全て覚えてないと言われました。
その時、この寝言の事を言って、その時に一番しっくりくると言われた神咲志麻を使い始めることになりました。

その後も質問を続けようとしたのですが、どんどん深掘りしていくうちに頭を抱えて、痛いと言い出すのでやめました。なので名前の事しかこちらは知りませんでした。

多分ですが、センラくんと話した時にセンラくんの名前を知らなかったのは、こちらに来た時、まだ記憶が安定してなかったからでしょう。
こちらもかなり質問してましたし。名前の人達のちゃんとした人物像もわかっていませんでしたしね。
頭が痛いと言ってから、そのことは話題にも出していなかったので、忘れていたんでしょう」


なるほどな。俺は手袋の名前で思い出したし、センラは後から聞いたけど、雷に打たれたんだっけ。すげえなどうして生きてられんの。
それにセンラは雷に打たれる前から名前は何となく覚えてたって言ってたな。記憶の思い出し具合は人によってちがうのかな。


胡蝶さんの話はまだまだ続いた。

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