少し立ち止まって ページ16
今日の朝、那田蜘蛛山で負傷した隊士が運び込まれてきた。
それはもう大変な数で、朝から蝶屋敷は大忙し。洗濯、掃除、治療の手伝い等など…
そして運ばれてきた隊士の中には蜘蛛になりかけの隊士も…
正直かなり気持ち悪いが、やっぱりこの人達は鬼と対等に戦っていたわけなんだから、俺が治療するのを嫌がる権利はない。
そんなこんなある中で、カナヲはかすり傷が少しあるくらいの状態で帰ってきた。
カナヲはものすごく強い。鬼殺隊に入ったばかりなのに強い鬼をどんどん倒せるぐらい。
こんなに強いカナヲと、実は俺は同期だ。
最終選別が終わった時点で、もう刀を握ることをやめてしまったけど。
そんな俺は、ことある事で怯むことも、劣等感を抱くことも許されない。というか、自分で許せれない。
鬼が怖くて刀も握れなくなったくせに、そんな自由にものを言ったりすることは贅沢だと思っているからだ。
だから今日も、俺は蝶屋敷で隊士の治療に専念する。
今回も、いつも通り時間が流れていく。そう思っていた。
「……し…ま君、志麻君!?」
目立つ金髪に、高身長。顔が驚くほど整った、そんな人が、俺に嬉しそうに声をかけてきた。
「志麻君！！志麻君がおった！！よかった、生きてた…」
その人は、俺に抱きついて涙を流す。
.
え
.
……この人、誰だ？
「…心配しとったんで…ほんまに」
俺の頭は、正直混乱していた。
「…だ、誰ですか？」
「…え…？」
俺がそう伝えると、
その人は、俺からパッと離れて、
「…覚えて、ないん？」
と、悲しそうに俺の顔を覗き込む。
「…覚えて、ない、というか、知らない、です。貴方、誰ですか？」
何もわからない。
何も。
なんでこの人はそんなに残念がるんだろう。
俺がそう言うと、その人は少し後ずさって少し食い気味に
「…俺の名前は、鬼灯センラ。なんかこれで、思い出せん？」
といった。
.
.
……センラ。
…センラ。
頭を、鈍器で殴られたような感覚。
確かに聞き覚えがあった。
「…センラ、センラ」
頭を抑えて、痛みに耐える。
あと少し、あと少しで思い出せないことがわかるのに
「…志麻君、泣いてんの？」
「…ごめんなさい、思い出せない」
何か、込み上げてくるものがあるだけ。
結局、何も思い出せなかった。
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um(プロフ) - そうですかありがとうございます！ (2020年7月27日 22時) (
レス) id: 00ce3b9bd5 (このIDを非表示/違反報告)
筆ペン屋さん 極細(プロフ) - umさん» 下のコメントの続きです。あと、私も文章能力があまり良くないので、描写などが上手く書けていない所も全然あります。そこでストーリーを勘違いさせてしまっていたらすみません！上手く言えていなくてすみません。わざわざコメントありがとうございました！ (2020年7月27日 22時) (レス) id: d5543b7af3 (このIDを非表示/違反報告)
筆ペン屋さん 極細(プロフ) - 違うアカウントから失礼します！(このアカウントはもう使えなくなってしまったので…中の人は同じです)ここの場合、柱合会議は歌い手様がストーリーに少し影響を与えている為、一部のキャラが協力的だったりしています。続きます。 (2020年7月27日 22時) (レス) id: d5543b7af3 (このIDを非表示/違反報告)
um(プロフ) - コメント失礼します!柱合会議の感じが違うと思うのですが………… (2020年7月27日 21時) (レス) id: 00ce3b9bd5 (このIDを非表示/違反報告)
筆ペン屋さん(プロフ) - 火白．さん» 遅くなってすみません、ちゃんとレス出来ていませんでした。このコメントの下のコメントが返信です。 (2020年4月13日 12時) (レス) id: 51416204c7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：筆ペン屋さん | 作成日時：2020年3月28日 1時
