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すみません更新です。
これからも更新が出来なくなる時があります。
それでも待ってくれた人に感謝。
―――――――
*
ベットの上から窓の外を見る。空の色は深みを増していて、手を伸ばすと吸い込まれそうなぐらいに渦巻いている。
夜はまだ深い。
俺も普通は寝なきゃいけないのだろう。明日に備えて。
少し奥に視線を傾ける。
そこには、もう既に寝ていてしまっていて、何とも言えない個性的な寝顔をさらけ出している坂田がいた。
「………やっぱ気になんの?どっちみちセンラは悪くねえよ。気にするとは思うけど早く寝ろ」
「……そうやなあ」
奥に視線を向けた理由を、なんとなく察した善逸が、しっかりとあくびをかまして俺に話しかけてきた。
実を言うと全くもって眠くない。むしろさっきあったことで目が覚めたぐらいだ。
いつもは疲れ果ててしまって、ベッドに横になるとすぐに眠ってしまうぐらいなのに、今日は最初から寝付きが悪かった。
これも、さっき起こったことを示唆していたと言うことなのだろうか。
髪の毛をサラりとなびかせ、善逸はベッドに潜り込む。
俺も同様、眠くもないのにひとまずベッドに潜り込んだ。
疲れた……か。
俺は坂田の言っていた事を、もう一度、頭の中で思い返した。
*
あの時。
俺は中々眠れない自分に嫌気がさして、ベッドの中でうずうずしてたところだった。
ふと、近くからカタンと言う音がして、俺は反射的にそちらを布団の間から覗き込む。
そこには、暗い部屋の中を、月の光を頼りに廊下まで歩いていく坂田がいた。
坂田も起きてるのか。
俺はそう思って、いっその事眠気が来るまで坂田と喋り倒してしまおうか。と少し考える。
そう思って、布団を周りの皆を起こさないように退けようと、体を動かそうとした。
でも、その手をなんとなく止めてしまった。
理由は特にない。別に夜ふと起きてしまうことなんてよくある事。
坂田も、トイレに行きたいだとか、喉がかわいただとか、多分その辺だろう。
……ちょっとぐらい自分の話にでも無理やり付き合わせてやろうか。
せっかく起きてるんだし。と俺は手を止めるまで考えていた。
でも、その思考を、俺の中にふと芽生えた疑問が遮った。
その時は、もう坂田はこの部屋から出ていってしまったのだが。
その疑問というのは、坂田がはっきりとした意識を持っていること。
そして、まるで導かれるかのようにしっかりとした足取りで庭の方に向かったこと。
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きのこの里(プロフ) - コメント失礼します。もう更新する予定は無いのでしょうか…?出来れば無理しない程度に更新してくださると嬉しいです…! (2022年8月31日 1時) (レス) @page21 id: b722612dff (このIDを非表示/違反報告)
時雨 - 更新めちゃくちゃ楽しみにしてます! (2020年12月28日 14時) (レス) id: 38881abff7 (このIDを非表示/違反報告)
空き地 - 初コメ失礼します!読んでいてとてもおもしろいです!無理はせず頑張ってください! (2020年7月12日 21時) (レス) id: e153c44a3c (このIDを非表示/違反報告)
筆ペン屋さん(プロフ) - haru☆さん» またコメントありがとうございます!ただいまです!これから少しずつですが更新していくので、ぜひぜひ見ていってください! (2020年6月10日 16時) (レス) id: 51416204c7 (このIDを非表示/違反報告)
haru☆(プロフ) - 待ってました〜!おかえりなさい! (2020年6月10日 13時) (レス) id: e37ae2e853 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:筆ペン屋さん | 作成日時:2020年5月8日 13時