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「いや、なんでもない忘れてくれ」


手を下ろしたシルバに、Aは元の表情に戻った。


「いえ、さすがゾルディック家現当主。

そうですね、私が呪術師だと言えば分かりますか」

「…なるほどな。俺が今感じたものが呪力という訳か」

「そういうことになります。飼ってるというより、流れてます」


Aはいつも通りフッと笑った。


「イルミ、まさかお前に呪術師の友人がいるとはな」

「Aは普段情報屋として働いてて俺が使ってるだけ。ビジネスパートナーってやつだよ」

「ほう、その若さで呪術師も情報屋も」


会話に押し入ってきたのはキキョウであった。


「まあ素敵!貴女みたいな子が仕事熱心で…。うちに来て欲しいくらい、ねぇ、あなた」

「相当この子が気に入ったのか」

「ええ、お話も合いますし…元々結婚は本人の意思に任せるようにと思ってたけど、Aちゃんなら私は大歓迎よ、イルミ」


キキョウの問いに、イルミは面倒くさそうに応えた。


「そういうのじゃないんだけど」

「あら、ならキルアのお嫁さんになって頂く?Aちゃんはあの子とも知り合いみたいだし」

「キルにはまだ結婚は早すぎるし、Aだってうちの嫁になるかどうか言ってないよ」

「それもそうだったわね。大事なのはAちゃんの気持ちよね。

Aちゃんは既に心に決めた方がいらっしゃるの?」

「私自身も仕事にいっぱいだったもので」


こんな状況にも関わらず、Aはいつも通りの余裕の表情で、イルミはイライラした。

思わずイルミはAの肩を抱いた。


「Aがウチに来ようが来ないって思っていようが、Aの相手の適任は俺しかいないでしょ。キルには悪いけど別の人見つけてあげて。じゃ」


イルミはそのままAを連れて部屋を出ていった。


ーーーーーーー


2人はそのままイルミの部屋に戻った。


「嫉妬?」

「別に」

「あんな風に出てきて、〈イルミをよろしくね〉なんて言われたらどうしてくれるの」

「適当にあしらっとけば。そういうのA得意でしょ」

「それは結婚の運びになるようになってもいいってこと」


イルミは自室のソファーに腰をかけた。


「まあAなら母さんも喜ぶだろうし、喧嘩になればAに針刺して言うこと聞かせるから」


Aはフッと笑ってイルミを見た。


「イルミは私にそれを刺せないよ。絶対」

「は、何で」

「そのうち分かるよ、おやすみ」




Aは隣の借室に戻って行った。

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カノン(プロフ) - もう更新はされないのでしょうか?楽しみにしてます…! (8月28日 23時) (レス) @page30 id: cb9945ccdc (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - みるきさん» コメントありがとうございます!好きすぎになって頂けて嬉しいです!頑張りますので、どうぞご期待ください! (2022年11月20日 0時) (レス) id: 9293aae5a3 (このIDを非表示/違反報告)
みるき(プロフ) - ……好きすぎます!!!更新頑張ってください!! (2022年11月19日 23時) (レス) @page7 id: 98c132f21e (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - mさん» コメントありがとうございます。そして応援ありがとうございます!感動したというお言葉を頂いただけで泣きそうになっちゃいました。こちらこそ、作品を読んで頂きありがとうございます。これからも応援よろしくお願い致します! (2022年11月19日 22時) (レス) id: 9293aae5a3 (このIDを非表示/違反報告)
m(プロフ) - すみません。勢いのあまりに少し誤字をしてしまいました。気にしないでいただけると嬉しいです💦🙇‍♂️ (2022年11月19日 20時) (レス) id: 0d9b393e0f (このIDを非表示/違反報告)

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作者名: | 作成日時:2022年11月13日 1時

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