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広がる森林には動物達が穏やかに過ごしていた
寝ていたり戯れてたり子供の世話をしていたりと、それぞれが優しい時間を楽しんでいた
綺麗なグレーの毛並みは日光に当たるとキラキラと輝き、馬のような胴体に生えるそのふわふわの毛が風に靡く
顔付きは皆優しく明るい表情を浮かべ、犬のような足でその場を駆け回る
その中には、今とは違って明るく笑うAの姿もあった
「これは…？」
『我々、ペルセルトが自然の中で暮らしていた頃の記憶が目の前に現れている状態です……触る事はできませんので、ご注意を』
ニュートはこの一瞬で自分が水面上に立っている事を忘れる程、この光景に目を奪われていた
そして動物達が伸び伸びと生活しているその美しい光景に思わず頬が緩む
だがそれも束の間。その大自然の中に見慣れた形の生物が入り込んだ
そう、人間だ
それを見た途端、ニュートの表情が少しばかり強張った
だが、ペルセルトはその人間と難なく会話を交わして接する
気が付けば共に戯れるようになっていた
「仲、良かったの？」
『…まだ、この頃は平和でしたね』
Aの言葉の中でニュートが引っ掛かったのは“まだ”という言葉と“でした”という過去形
それから、仲が良かったか。という問いに対しての返答が、平和だった。という事
直ぐに分かるとでも言うように、ニュートの視線を誘導するみたいにAは前を向く
それに誘われて彼が視線を戻せば状況は一変した
「っ…！」
何も見えぬ茂みの奥からは矢や銃弾が放たれ
人間が現れたかと思えば、杖を振って魔法を放つ
『…きっと、何処かの噂話か何かで病が治るとかそう言うのを聞いたんでしょうね』
魔法使いと非魔法族が何の罪もない動物に攻撃をする状況に頭が中々追い付かないニュートに静かに説明を加えて喋り出す
『我々は生まれながらに魔法が使えます。彼ら人間に抗う術はありました。けど、決して人間に歯向かう事はありませんでした…』
「でも、これじゃ君達は……」
『…スキャマンダーさんは、ペルセルトは人懐っこいと言いましたね』
「え…あ、うん…噂程度だけど…」
『…本当は、私達の種族は臆病なんです。もし、人間に何か攻撃をしてしまったら、危険だと見なされて何をされるか分からない…
要は、後から来る何かが怖かったんです』
人間は何をするか分からないから抵抗しなかった
Aは淡々と告げた
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時々雨(プロフ) - コメント失礼します。まだペルセルトちゃんの笑顔が見れてないので、いつか見れるといいなと思いました！とても気になるお話で、続きを楽しみにお待ちしてますね！ (2020年11月20日 22時) (
レス) id: 5e6f4aeb76 (このIDを非表示/違反報告)
Haruka Abe(プロフ) - すごく面白いです！ (2019年10月16日 1時) (レス) id: a5df0a293e (このIDを非表示/違反報告)
ケイ(プロフ) - 面白いです。文に奇想転結があって頑張ってください (2019年9月4日 3時) (レス) id: 24833da0d8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：もちもち | 作成日時：2019年7月15日 18時
