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「ん…」
ふわふわと温かい感覚に包まれながらニュートは目を覚ました
上半身を起こせば布が体から落ちる感覚がして目をやると、ブランケットが目に入る
心当たりはAだけだった。というかそれ以外の選択肢はあるにはあるが、ブランケットの在り処を知る動物は存在しない
そんなAの方を見ると、彼女は伏せていて、魔法で器用に本を浮かせて読んでいた
勿論、ページを捲るのだって魔法だ
辺りを見渡せば、ニュートが意識を飛ばした場所とほとんど景色が変わっていない
よく見ればAの両隣にはドゥーガルとマートラップが並んでいて、一緒に本を読んでいるみたいだった
つまりニュートが眠った後、Aはニュートを起こさないようにそっと伏せてブランケットをニュートに掛け、少しも動かずに時間を潰す為に本を読んでいた
もっと簡潔に言うなれば、ベッド代わりになっていたという訳だ
寝起きの頭でその事をゆっくりと理解して状況を飲み込んだニュートは
「！？ご、ごめんね！！」
慌てて飛び起きて謝った
その様子に他の動物達は不思議そうに見ていた
「ご、ごめん！重かったでしょ？僕どれくらい寝てた？」
『…少しくらい、ですよ。大丈夫です…お疲れの様でしたし……』
明らかに眠っていた時間は少しではないと分かっていたがこれ以上言ってもAは何も言わないだろうと思い、ニュートは何度か毛並みに沿って撫でてお礼を言った
実際、信じられないくらい寝心地は抜群だったのだ
「そういえば、Aって字読めたんだね」
『それなりには…』
「他のペルセルトもそうだったの？」
『そう、ですね…人間のコミュニケーションツールは、ある程度可能です…』
「凄いね」
ペルセルトの知能の高さに単純に感心したニュートはAの頭を優しく撫でるが、Aはそれが当然なので微かに首を横に振った
それでも頭を撫でるニュートの真似をする様に、近くにいたドゥーガルも毛並みに沿って優しく撫で、マートラップはじゃれる様に体を擦り付ける
目の前で最高の癒しを繰り広げられたニュートは、意識問わず口元を緩めて破顔するばかりであった
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続く (更新停止中)
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時々雨(プロフ) - コメント失礼します。まだペルセルトちゃんの笑顔が見れてないので、いつか見れるといいなと思いました！とても気になるお話で、続きを楽しみにお待ちしてますね！ (2020年11月20日 22時) (
レス) id: 5e6f4aeb76 (このIDを非表示/違反報告)
Haruka Abe(プロフ) - すごく面白いです！ (2019年10月16日 1時) (レス) id: a5df0a293e (このIDを非表示/違反報告)
ケイ(プロフ) - 面白いです。文に奇想転結があって頑張ってください (2019年9月4日 3時) (レス) id: 24833da0d8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：もちもち | 作成日時：2019年7月15日 18時
