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その晩、動物達の状態を確認してからニュートはベッドに腰を下ろす
だが、Aの姿が見えなくて辺りを見回すと、カチャカチャと物音がした
その後には水が出る音が聞こえて、暫くすればそれは止まる
「…A？」
『…はい』
それを確認したニュートが彼女の名前を呼べば、何処からともなくAは現れた
今度は返事が返って来た事に安心してニュートは頬を緩める
「お皿、洗ってくれたの？」
『やらない方が良かったですか…』
「いいや、むしろありがとう。ただ、Aの手が濡れてるから気になって。マグル式なの？」
『ま、ぐる…？』
基本的に彼ら魔法使いは魔法で家事などをする。つまり、手を使って食器を洗う事はそうそうない
けれどAの手に雫が残っている事に気付いたニュートは、彼らとは違う方法…つまりマグルのやり方なのだと思って問う
だがマグルという言葉を知らなかったのか、Aが分からなそうに首を傾ける
そのAの動作はニュートにとっては新鮮で、思わず可愛いと思うのと同時に何故か嬉しさを覚えた
ゆるゆると上がり始める口角に気付いたニュートはハッとしてそれを隠すように片手で口を覆い隠して説明を始める
「非魔法族…魔法を使わない人間の事だよ。僕らはそれをマグルって呼んでるんだ」
『なるほど…』
「そんな事より、もう寝ようか。そろそろ良い時間だから……あ、でもペルセルトの睡眠って人間と違うの？」
『…日が昇ったら起きますし、月が程良い場所に来たら寝てましたけど、一応寝なくても大丈夫なようになってます』
「睡眠は基本的には人間と一緒…でも寝なくても大丈夫……か。なるほどね、ありがと」
ニュートが呟けば近くにあるペンがメモ書きをするように動き出し、ニュートの言った事を一語一句間違えずに書き出す
それが終わればニュートはベッドに横になり1人分くらいのスペースを空けて、ぽんぽんとそこを叩く
その意味を理解したAは首を横に振った
『私もだなんて、とんでもないです…』
「体、温めるためにも」
『で、ですが…』
「…こ、ここ、こんな事言うの恥ずかしいんだけど…ぼ、僕が側に居て欲しいんだ……良い、かな？」
彼の言った事は半分嘘で半分は本当
だが彼の声は裏返っていて、テンパっているため嘘だと誰もが見ても思う
それが分かっていてもお願いされてしまったAは断る事など出来ず、ぎこちなく小さく頷いた
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時々雨(プロフ) - コメント失礼します。まだペルセルトちゃんの笑顔が見れてないので、いつか見れるといいなと思いました！とても気になるお話で、続きを楽しみにお待ちしてますね！ (2020年11月20日 22時) (
レス) id: 5e6f4aeb76 (このIDを非表示/違反報告)
Haruka Abe(プロフ) - すごく面白いです！ (2019年10月16日 1時) (レス) id: a5df0a293e (このIDを非表示/違反報告)
ケイ(プロフ) - 面白いです。文に奇想転結があって頑張ってください (2019年9月4日 3時) (レス) id: 24833da0d8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：もちもち | 作成日時：2019年7月15日 18時
