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それが終わった後に郡司さんは、今度は私の方を向く
『手錠…しますか？』
「いや、要らねぇよ…」
少しだけふざけて、手首を目の前で固定する真似をすると、今度こそ本当に呆れたように言った
でもその顔は、郡司さん自身の咳払いによって変わる
「渡瀬A。
柊一颯の共犯容疑、並びにSNS上に載った数々の画像、動画の件について、署まで同行してもらう」
一応は任意同行なんだけど、拒否する理由も何も無いから頷く
郡司さんもそれを分かってるから、早速下に行くように足を進めた
「A…」
『…何ですか？』
「ん、」
先生と郡司さんの少し後ろを歩いていると、前を歩く先生が名前を呼んで立ち止まる
そして振り返った先生は、顎をクイっとして、隣に来い。と無言で伝えてくる
だから隣に立てば、少し満足したように再び足を動かした
外に繋がるドアを開けて、一歩踏み出せば
警察関係の人や教員がそこには居て
奥にはパトカーが止まっていた
周りの情景を確認していると、森崎先生が寄って来る
「渡瀬さん！？何で…」
『あ、森崎先生…お久し振りです』
「あ、うん、久し振り…
いや、そうじゃなくて！」
『ご存知かとは思いますけど…まぁ色々、事情聴取を受けなきゃいけないので』
「あ、…そっか」
『はい。
では、そろそろ…』
そう言うと森崎先生は、他の先生が居る所に戻った
再び足を進めると、先生の周りには他の警察の人が数人囲んで、パトカーまで誘導していた
するとその目の前に、1人の女性が立つ
「ありがとうっ…」
きっと、あの人が文香さんだ
直感的にそう思った
お礼を言われた先生は、小さく首を横に振った
「俺は自分のためにやっただけだよ」
あ、優しい声だ
きっと今の先生は柔らかい顔をしてる
それ程、先生の中では大切な人だったんだろうなぁ
その光景を目に焼き付けてから、隣に来た警察の人にパトカーに誘導される
そんなときだった
「先生！渡瀬！！」
後ろから、みんなが名前を呼ぶ声がした
立ち止まって振り向くと
屋上から走って来たのか、みんながそこには居た
それは先生も予想外だったのか、少し驚いたように固まってから
小さく笑みを溢す
「みんな、良い顔してるな…」
そして一人一人の顔を見渡して言った
「卒業おめでとう」
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おひな(プロフ) - 感動しました。ありがとうございました。 (1月9日 23時) (
レス) @page44 id: fb3fd917e6 (このIDを非表示/違反報告)
玲生(プロフ) - 私こんな綺麗に泣いたことないかもってぐらいすーって涙ながれた (8月14日 22時) (レス) @page44 id: 7f34fd14ff (このIDを非表示/違反報告)
ケロッピ(プロフ) - ありがとうございました (8月6日 1時) (レス) id: fb652d6333 (このIDを非表示/違反報告)
ミウラ(プロフ) - 柊先生の生存ルートも書いてほしいです (2021年3月19日 16時) (レス) id: b4ba18a803 (このIDを非表示/違反報告)
蒼炎 - え、え？最終更新日が…？また更新されるのですか？期待しても良いのでしょうか？笑 (2021年1月18日 23時) (レス) id: 76abfc2842 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：もちもち | 作成日時：2019年5月14日 23時
