伍拾漆頁─異能ト疑イ 2─ ページ4
国木田 Side
あれからというもの太宰は床に転がり、「理不尽!」と子供のように愚図った。
確かにAにも非が無いとは云えないが、彼女は自身のしてしまったことを謝っているではないか。
『...いい大人が拗ねて赤ちゃん返りでもしているつもりですか』
長いため息をつきながら腰を下ろし、Aは絶えず太宰に言葉をかけている。
...流石は太宰の元上司だな。
俺だったら構わずに仕事を続けているだろう。
それにしても────
「(こうして見ると、何故か兄妹のようだな)」
『判りましたよ。こうすれば善いのでしょう』
Aは立ち上がり、懐から白く透明な箱を取り出した。
幾重にも仕切られた箱の中には何か粒状の物がたくさん入っている。
片手で眼鏡の位置を直し、目を細めて焦点を合わせた。
あれは......植物の種か?
『能力、今は使いたくないんですけどね』
Aは気怠そうに頭をもたげつつ箱の中からその一つを取り出した。
そして此方には聞こえない声量で何かを呟き一点を見つめる。
無論、その一点とは植物の種だ。
そう云えばまだAの異能力についてよく知らないな。
太宰に聞いても、「実際に見たほうが判りやすい。それより先刻佳い川を見つけたのだよ!」とはぐらかされていた。
────異能力《小さき者へ》────
その瞬間、部屋が花の香りに包まれた。
697人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
煉華☆(プロフ) - 書いたつもりだったのですが(;・∀・)中也さんはもう少し夢主と絡ませる予定です!コメントありがとうございました! (2017年2月13日 10時) (レス) id: b70d4562c3 (このIDを非表示/違反報告)
煉華☆(プロフ) - 名無しさん» こんにちは(*^^*)やっぱり分かりにくかったですかね?何故かシリーズ化しないんですよ...。説明欄から行けるようにURLを貼っているのですが、また今度見えやすいようにしておきますm(_ _)m お、気づいてもらえましたか!自分では気づくか気づかないかくらいの色で (2017年2月13日 10時) (レス) id: b70d4562c3 (このIDを非表示/違反報告)
名無し - こんにちは。part1が分かりづらくちょっと大変でしたが、最初から最後まで読ませてもらいました(^ー^)最新話の夢主の「…馬鹿」がもう可愛すぎ!これからも頑張ってください! (2017年2月11日 15時) (レス) id: 23590d66be (このIDを非表示/違反報告)
鈴燈輝葵(プロフ) - 煉華☆さん» 双黒大好きなので楽しみです♪ (2017年1月9日 2時) (レス) id: 2f068cebfc (このIDを非表示/違反報告)
ふぅり(プロフ) - あ、ほんとだ、すみません、!!!フォローさせていただきます!(`・ω・´)ゝ (2017年1月8日 15時) (レス) id: d25cb7c6f8 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:煉華 | 作成日時:2016年12月7日 19時