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伍拾陸頁─異能ト疑イ─ ページ3

No Side


『おはようございます!遅れました!』




元気よく扉を開けて挨拶と謝罪の言葉を云い放ったのはまだまだ新人のAだ。

恒例になりつつある彼女の遅刻に、国木田は頭を抱えてため息をつく。




「そう堂々と云うことでは無いだろ...」

「まぁまぁ、落ち着いてよ。Aが朝の遅刻をするなんて昔から当たり前だったのだよ?」

『太宰さん。当たり前と云うのはやめましょうか』




Aが深い笑みを浮かべる。

それを見た太宰は「え〜、本当のことじゃない」と笑い返し、国木田は顔を真っ青にして震え上がった。




『...何故、国木田さんは震えているのですか?』

「ふ、震えてなどいない!深夜に呼び出されては終わりなどとは断じて思っていない!」

「ちょっ、国木田!それ全部云っちゃってるよ!?」

『太宰さん、その話詳しく聞かせてもらえますか?』




彼女の言葉は疑問形だったが、太宰の脳内では命令形に変換された。




「そ、それは」




目を逸らしながらバツの悪そうな顔をする太宰にAは諦め自身の机へと向かった。




『云いたくないなら云わなくてもいいですよ。ここで無理やり聞いたら意味が無いので』




普段であればここぞとばかりに問い詰めてくる筈のAに太宰は驚く。

そして次に発せられるであろう言葉を予想し、溜め息と共に机に突っ伏した。




「どうせ酒に付き合えって云うんでしょう?...まぁ、それくらいならいいけれど」

『そんなこと云わないですよ。太宰さんは私のことをどう思いで?』

「......云っても怒らない?」

『はい、勿論』




手荷物を机の上に置きながら(ほが)らかに笑う。

太宰はお返しといわんばかりに嫌味を込めてこう云った。




「無慈悲で悪戯好きな鬼上司」




...直後、太宰の悲鳴が社内に響き渡ったのは云うまでもない。

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設定タグ:文スト , 太宰治、中原中也 , 原作沿い   
作品ジャンル:アニメ
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煉華☆(プロフ) - 書いたつもりだったのですが(;・∀・)中也さんはもう少し夢主と絡ませる予定です!コメントありがとうございました! (2017年2月13日 10時) (レス) id: b70d4562c3 (このIDを非表示/違反報告)
煉華☆(プロフ) - 名無しさん» こんにちは(*^^*)やっぱり分かりにくかったですかね?何故かシリーズ化しないんですよ...。説明欄から行けるようにURLを貼っているのですが、また今度見えやすいようにしておきますm(_ _)m お、気づいてもらえましたか!自分では気づくか気づかないかくらいの色で (2017年2月13日 10時) (レス) id: b70d4562c3 (このIDを非表示/違反報告)
名無し - こんにちは。part1が分かりづらくちょっと大変でしたが、最初から最後まで読ませてもらいました(^ー^)最新話の夢主の「…馬鹿」がもう可愛すぎ!これからも頑張ってください! (2017年2月11日 15時) (レス) id: 23590d66be (このIDを非表示/違反報告)
鈴燈輝葵(プロフ) - 煉華☆さん» 双黒大好きなので楽しみです♪ (2017年1月9日 2時) (レス) id: 2f068cebfc (このIDを非表示/違反報告)
ふぅり(プロフ) - あ、ほんとだ、すみません、!!!フォローさせていただきます!(`・ω・´)ゝ (2017年1月8日 15時) (レス) id: d25cb7c6f8 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:煉華 | 作成日時:2016年12月7日 19時

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