【文スト】365日の告白【太宰治】

告白3 ページ3

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あれから3日後。
彼女は探偵社を休んだ。

真面目な子で、休んだことなんてなかったから、みんなびっくりしていた。

勿論私もだ。


みんな無言で仕事をこなしてはいるものの、彼女がいないだけで仕事のスピードが心做しか遅い気がした。

みんなも普段はあまり気にはとめてなかったけど、仕事をする上で彼女の存在は大きいものだったのだと実感しているようだった。


彼女がしてくれていたことが、いつしか“ してくれて当たり前 ”になっていたのだ。



「なんだィ、この雰囲気は」



この重苦しい空気を壊すかのように与謝野女医が買い物袋をもって入ってきた。



「あ、与謝野さん！ 駄菓子頂戴！」


「はいはい、ちょっと待ちな。」


「はやくー！」



乱歩さんと与謝野女医のやり取りのお陰で、探偵社の雰囲気が少しやわらかくなった気がした。

まあ、これも乱歩さんが計算してやっていた事なのだろう。



「それにしても、Aがいないだけであんなに国木田の仕事が増えるなんてねェ。

彼奴(あいつ)がしてた仕事は太宰よりも多いんじゃないかィ？」


「あはは、そうかもしれませんね。
国木田くんの表情もピリピリしてますし。」


「わかっているなら仕事をしろ太宰！」



……たまには真面目に仕事でもしようかな。

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