139話 ページ48
話す事や自分の意志を伝えるのが苦手な彼女が今ハッキリと言った
よく見たら冷や汗ダラダラ。
そうだよね、カナヲちゃんも私と同じでアオイちゃんが好きだものね
黙って聞いてられないよね。
カナヲちゃんも殺気を出していたのは無意識だった様子。
直後にフッと緩み、途端口を開き出す彼ら
「お前…っ」「止めとけよ…！」
「なん、」「栗花落カナヲだぞ！」
そうか、私の事は鬼だという事も知らない様子だったが…カナヲちゃんは胡蝶さんの継子だから有名なんだ。
「い、行こう。蟲柱様に告げ口されるかもしれないだろ…」「そ、そうだな」
踵を返して立ち去っていく二人。
『今みたいな事、もう二度と言わないでくださいね』
立ち去る背中に投げかけたが、彼らは無視してこの場を離れた。
胡蝶さんに叱られるのが怖いから引いた、って感じだな。
謝罪をさせる事はできなかったか……小さくため息をつく。
カナヲちゃんも前で握っていた拳をゆっくり解いた。
『なんであんな優しくない人も居るんだろうね…』
その後縁側でカナヲちゃんと共に腰掛けながら、私はポツリと言った。
あーあ、皆が炭治郎くんみたいな天使の心を持てば絶対世界は平和になるのにな。
ぼーっと雲を眺めて思っていれば、黙っていたカナヲちゃんが口を開いた。
「…前にもあった」
「アオイの事を悪く言う人たちを見かけた」
彼女はまた膝の上で拳を握り締めた
「だけど私は、その時何も言えなかった。本当は嫌だったの、凄い怒っていたの。」
でも、その時はまだ心の声に身を任す事ができなくて。
それで何も言えなかった自分が悔しかった。
その時は硬貨で言うか言わまいか決める事は、なぜかしたくなかった。
俯くカナヲちゃんだが、前よりも彼女は確実に何か変わって来ていると感じた。
今こうして自分の思った事を伝えられている…きっと彼女も自分を変えようとしているんだ
「…でも今は言えた。きっとAが私の考えていた事を言ってくれたから。」
アオイの事、大切だと思う気持ちを我慢しないで済んだ。
後悔しないで済んだ。…だから、
「ありがとう、」
フワッと花のように笑うカナヲちゃん。
いつも笑顔固定の彼女だけど、こんな風に笑うのは初めて見た。
私も笑顔を返した
私は一瞬廊下の角の方へ視線を向けた。
気配がずっとあった事を私は始めから気づいていた。
…アオイちゃん、アオイちゃんの事皆大切に思ってるんだよ。
あんな奴らの言葉真に受けないでいいんだよ
だから……泣かないでいいんだよ
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サワーポメロ(プロフ) - モブサイコ100知ってます！面白いですよね！ (2020年4月23日 12時) (
レス) id: 2fd1d8b796 (このIDを非表示/違反報告)
まどろみ(プロフ) - ふうさん» アオイちゃんが自分を腰抜けだと言っていたのは、過去に嫌なモブ隊士に言われちゃったりしたのかなぁと思って書きました。でもたぶん実際居ますよね、嫌な奴のは。作中で炭治郎くんが関わらなかっただけで、、、。もう私も本来なら目ん玉抉りたいレベルですよ！！ (2019年11月9日 10時) (レス) id: ec3dea80f5 (このIDを非表示/違反報告)
まどろみ(プロフ) - ケチャップさん» けっこうな歳なのにヤンチャで凶器振り回す所、それが鋼塚さんの好きなポイントです笑 (2019年11月9日 10時) (レス) id: ec3dea80f5 (このIDを非表示/違反報告)
ふう(プロフ) - モブ隊士のくせにっアオイちゃん達いなかったら体力落ちてるくせにっどうせ今頃お陀仏のくせにっアオイちゃんを悪くいうなぁ!!目ん玉抉るぞぉ!!すいません冗談です許してください (2019年11月8日 18時) (レス) id: 0f2e7dcacf (このIDを非表示/違反報告)
ケチャップ - 鋼塚さん怖い…w (2019年11月2日 15時) (レス) id: 7bf493a5f5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：まどろみ | 作成日時：2019年10月14日 14時
