95話 ページ3
『！』
目が…覚めた…
あの方法は正解だったんだ
「A！」
『あ、炭治郎くん！』
視界に炭治郎くんと禰豆子ちゃんが入る。
「良かった、今禰豆子に縄を燃やしてもらおうと思っていたところなんだ！」
『え…燃やす？』
聞くと禰豆子ちゃんの血気術は他の鬼の血気術を無効化する力があるらしい。
…というか禰豆子ちゃん血気術使えたのか、凄いな。
『…でもみんな起きないね』
「そうなんだ。俺が目覚めた時、縄が切れていたから縄を燃やせば良いのかと思ったんだが…」
私と炭治郎くんは自力で戻ってきたけど、それ以外の人達は眠ったまま。
…って、え？
炭治郎くんも同じように自害したの？
私は鬼だからともかく君人間じゃん、正気の沙汰だよヤバいな
…とその時、
((ブンッ
『え？』
三つ編みの女の子が急に炭治郎くんに斬りかかった。
手には…何だろう、きりのような物。
「邪魔しないでよ！あんたたちが来たせいで夢を見せてもらえないじゃない！」
「『！』」
鬼に操られている訳じゃない…自分の意志だ。
すると少女に加勢するように、ユラリと何人かの少年少女が起き上がる。
「何してんのよ、あんたらもよ！結核だか白血病だか知らないけど、ちゃんと働かないなら"あの人"に言って夢見せて貰えないようにするからね」
女の子が叫ぶ。
先には涙をポロポロ零す青年と、青ざめて震える少年が居た。
震えていた少年は、私と目が合うと顔に恐怖を浮かべて反らしてしまう。
えっ…私何かした…？
困惑しているうちに、炭治郎くんは素早く少年少女に手刀をくらわす。
「幸せな夢の中にいたいよね、わかるよ。」
優しく横にならす炭治郎くん。
「俺も夢の中にいたかった…」
『…炭治郎くん……』
目を伏せて儚げに言う。
…そうだよね、彼も過去に苦しみがあって今はそれを乗り越えてここに居るんだ
「大丈夫ですか？」
残った二人に声をかけると、涙を流していた青年の方が微笑んだ。
「…ありがとう、気をつけて」
「！はい」
目が覚めない善逸くん達のことは気になるが、とにかく鬼を倒しに行こう。
走り出そうと足を踏み込む……と、
「あの！」
呼び止められて振り返る。
それは震えていた少年だった。
「あなたは一体…今までどんな暮らしを…」
少年がAにこんな事を尋ねたのは、無意識領域の事だった。
あんな領域を、どうしてこんな女の子が持っているのだろうと思ったのだ。
どんな闇のある暮らしをしてきたのだろう、と
しかしAはもちろんその事を知らない。
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サワーポメロ(プロフ) - モブサイコ100知ってます！面白いですよね！ (2020年4月23日 12時) (
レス) id: 2fd1d8b796 (このIDを非表示/違反報告)
まどろみ(プロフ) - ふうさん» アオイちゃんが自分を腰抜けだと言っていたのは、過去に嫌なモブ隊士に言われちゃったりしたのかなぁと思って書きました。でもたぶん実際居ますよね、嫌な奴のは。作中で炭治郎くんが関わらなかっただけで、、、。もう私も本来なら目ん玉抉りたいレベルですよ！！ (2019年11月9日 10時) (レス) id: ec3dea80f5 (このIDを非表示/違反報告)
まどろみ(プロフ) - ケチャップさん» けっこうな歳なのにヤンチャで凶器振り回す所、それが鋼塚さんの好きなポイントです笑 (2019年11月9日 10時) (レス) id: ec3dea80f5 (このIDを非表示/違反報告)
ふう(プロフ) - モブ隊士のくせにっアオイちゃん達いなかったら体力落ちてるくせにっどうせ今頃お陀仏のくせにっアオイちゃんを悪くいうなぁ!!目ん玉抉るぞぉ!!すいません冗談です許してください (2019年11月8日 18時) (レス) id: 0f2e7dcacf (このIDを非表示/違反報告)
ケチャップ - 鋼塚さん怖い…w (2019年11月2日 15時) (レス) id: 7bf493a5f5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：まどろみ | 作成日時：2019年10月14日 14時
