俺色に染まらない / lntn ページ21
なんか雰囲気違くない？拗ねた声で言う蘭たんが私の手を取る。
｢違うって何が？｣
｢……やっぱ違うじゃん｣
｢だから何が？？｣
確信に触れずあからさまな態度で表す蘭たんを可愛いと言う人もいるらしい。
確かに基本ちょろいけど、こういうイヤイヤ期は気分によってはながーく引きずる時もあるのでめんどくさい半分、可愛げ半分。
とにかく、何かしらが彼の気に召さなかったらしい。手…ということは、なんだろう、ネイルかな？
｢そこまで派手じゃないと思うんだけど。ネイル嫌いだっけ？｣
｢違う。なんで青なわけ？｣
｢……は〜？別に良くない？｣
｢良くなくない。｣
きっぱりと、そう断言する不機嫌な彼氏様。小さな子供と違って色んな感情が混じっているのは、大人の面倒くさいところだと思う。
私の手を掴んで話さない蘭たんがだんだん鬱陶しく感じて、無理やり手を引こうとすると、倍プッシュでぎりぎりと強く掴まれた。
｢痛いってば｣
｢青はない。マジで。せめて紫でしょ｣
｢意味わかんないんだけど｣
｢…青は俺の色じゃないでしょって｣
｢……あぁ〜｣
なるほど！腑に落ちた。
そういえばなんだかの男たちって仲間内で遊んでて、青色担当みたいな人がいた気がする。要は嫉妬をしてるのだ、彼は。
不機嫌と言うより恥ずかしそうな蘭たんの顔に思わずにやける。
｢俺色に染めてやんよーって？｣
｢染めてやるよ。除光液どこ？｣
｢え、やだ。落としたくない｣
｢…は〜？｣
不機嫌に戻った蘭たんがぐぃーっと私の腕を抓った。今度はさっきより強い力で。
痛い痛い！と喚く私の横で蘭たんはムッとした顔のまま、ただ、抓るのをやめて私の手をじっと見つめる。
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相田(プロフ) - 本当に素敵な作品をありがとうございました、そしてお疲れ様でした！ログアウト後もどうかご自愛ください。楓様の作品が本当に好きです、改めてありがとうございました！ (2021年7月17日 1時) (
レス) id: 2ca09c2594 (このIDを非表示/違反報告)
楓(プロフ) - 相田さん» コメント頂きありがとうございます。アカウントの方は完結後ログアウトとなりますが、もし機会があればまたどこかで…！ (2021年6月30日 2時) (レス) id: bb94798393 (このIDを非表示/違反報告)
相田(プロフ) - 日々の支えであった楓様の作品を拝めなくなると思うととても寂しく思いますが、アカウントを消された後もどうかお元気で...！ (2021年6月30日 2時) (レス) id: 2ca09c2594 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：楓 | 作成日時：2021年3月25日 11時
