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異能力がある ページ1

「A、彼らを治せるね?」



「はい…」



「よろしい。では始めようか」



森さんの合図によって始まる拷問。

始めにペンチで爪を剥がされる。
次に右足首をハンマーで力ずよく打ちつけられる。
両足を折れば次は包丁で内臓をえぐり出そうと掻き回される。


痛いなんてものじゃない。叫んでも、泣き喚いても、止まらない苦痛はまさに地獄だった。
どれだけ味わっても慣れるものではない。
いっその事死んでしまえたら楽かもしれないと何度も思った。



それでも、
それでも私がやり続けるのは、
全部拾ってくれた森さんへの恩返しだった。



「あ゙ぁ゙ぁ゙」



「治せそうかい」



「はぁ゙ぃ゙」



私の躰は徐々に再生によって治っていく。
深傷を負って呼吸もままならない彼らの元へ近寄り、異能力を発動する。
5分経てば傷は全て塞がった。


お疲れ様と言われた安堵で床に座り込むと肩に手がかかる。



「A、今度は3分でいけるかな」



「…はい゙」



私の異能力『死にゆく者より』は自身が危機感が極限化に達した時のみ発動する治癒能力。
自分を治すのにも他者を治すのにも自身が死ぬ寸前までいかなければ治せない。
危機感が減ればその分だけ治癒にかかる時間は長くなるという仕組み。



つまり、もっと酷い拷問を受けなければ3分で治すことは不可能という訳だ。





彼女であれば違っただろう。
すぐに治せていたに違いない。



貴女の代用品に過ぎない私は同じ価値をもてないままこの立場に立っている。

逃げられない→



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設定タグ:文豪ストレイドッグス , 女主   
作品ジャンル:アニメ
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作者名:もももんじゅ | 作成日時:2022年1月27日 5時

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