ヤクザと詐欺師 ページ3
.
____翌朝
結局、家へは自分の車で帰った。
正直言うと金は使い切れないほどある。が、別にまともな生活さえできれば良いので、高級マンションとかには住んでいない
昨夜は家に帰った後、近所のバーで数杯飲んできた。たまたま居合わせたサマトキと一緒に
朝からベッドに座って一服していると、いきなり玄関のドアが開く音が聞こえた
『え、サマトキ』
容赦なく上がり込んできた白髪の男はサマトキ。彼も私と同じく、タバコを咥えている
「アンタ、昨日忘れてったろ」
サマトキは袋をこちらに投げる。受け取れず、床にそのまま落ちた
『ありがとー』
彼は壁に寄りかかり、近くの灰皿に吸殻を押し付ける
「なぁ、そろそろアンタも本業開始か?」
『まぁ……シンジュクのクソブラック会社に一応勤めてるし、そろそろソコから金でも引っ張り出してこようかな』
「はっ、性悪な女だな」
サマトキは背を向け、1つ大きな欠伸をした
.
.
.
「あんま俺様のこと舐めんじゃねえぞ。てめぇごときの隠し事なんて簡単に見抜けんだよ」
『年上にそんな口利くもんじゃねえよ』
さっき落ちた袋を、そっとベッドの隙間に隠した
.
60人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:黒 | 作成日時:2020年7月26日 22時