【H×H】夢持ちダディと夢なしチャイルド

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早朝、冬だからか辺りは暗く目の前に広がる海は黒く波打っている。

「……時間より早く着きすぎたようだ、今のうちに腹ごしらえをしていこう」

そういいながら足早に何処かへと行こうとする男の服をつかんで止めようとする。

「腹ごしらえって、こんなところにお店があるの？」

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「おまちどーー！！」

景気が良さそうな大きな声と共にドンッ！と置かれた新鮮な刺身が目に入る。
この海岸の近くには海市があったようで、その中のこの時間帯から始まっていたお店で朝御飯を食べることになった。

「ん、またあの変な草が入ってる」
「それは紅たでだ、それだけ口に入れてよく噛んでみろ」

赤いミツバのような葉っぱを取り除こうとする手を止め、食べるように促す男。
マジかよ、野菜どころかただの野草じゃんか。
……しぶしぶ食べる。

「ん、……辛い？」
「そうだ、それは殺菌作用として置いてあるだけではなくワサビと同じ“つま”の役目をしている。たとえ野に生えている只の草でも何かと合わせるとより味わい深いものになる」

……向こうにはもっと凄いものがあるはずだ。

そう、途中海の向こう側を見ながら話す……私の父親はいつも通りよく分からなかった。執筆状態：連載中