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「上から視線を感じて来てみたら、やっぱりあなただったのね...」
「......ふむ。なんとなく状況は察した」
親しい仲だったのか、そうでなかったのか...。
よくよく見てみれば、零のネクタイも緑色...Aと同級生だとわかる。
Aの様子を見て何か理解した様子の零、そしてそんな零を静かに睨むA。
しかし零はそんなこと気にしないようで、再び窓の外に目をやった。
「あの子たちと話して、どう思った?」
Aは零の隣に立ち、Trickstarを窓越しにみつめる。
そして、ポツリと呟いた。
「眩しすぎる...」
一見、無表情で感情を読み取れない少女は表情は、微かに歪んでいた。
哀しみと苦しみに____。
翌日。
北斗は両腕にノートを抱え、職員室に来ていた。
「失礼しま____...?」
すると少し離れたところで、晃牙と茶髪に紫色の瞳、メガネをかけた教師が何やら話をしていた。
「昨日の【龍王戦】、あれはなんですか」
(あれは大神と...)
「生徒指導担当として、あのような行いを看過することはできません」
「ちっ」
教師、椚(くぬぎ)章臣(あきおみ)...夢ノ咲学院アイドル科生徒会顧問であり、担当教科は声楽。
「君たちのような存在は、あるべきアイドルの姿ではありませんね」
ドアの近くで呆然と立っていた北斗の耳に椚の言葉がはいってきた。
「____! な...っ」
昨日のドリフェスで起きたことが脳内に蘇る。
驚愕する北斗に
「おーい、氷鷹。こっちだ」
と少しだるそうな声がかかった。
北斗はハッとし、声の主のもとへ歩み寄る。
「それ、回収してきてくれたんだろ? 悪いな委員長」
それ、とは彼の両腕にあるノートのことである。
そして、この無気力な教師の名前は佐賀美(さがみ)陣(じん)。
寝癖のたっぷりついた、ボサボサの黒髪、紫色の瞳、白衣を着た、教師より研究員らしき先生である。
夢ノ咲学院アイドル科2年A組担任、担当教科は保健医。
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、 - この作品の続編ですが、最新作はオリジナルフラグが外れておりません。違反行為ですのでちゃんと外して下さいね (2018年8月9日 18時) (レス) id: 93bb7a0f46 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:白銀桜夢 | 作成日時:2017年10月29日 17時