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「はひ〜〜!」
噴水広場まで走ってきたスバルはおしりを地につき、盛大に叫んだ。
「ど、どうにか生徒会の人たちは振りきれたかな? 生きた心地がしなかった...!」
「まだ油断はできん」
手をつき息を切らし言う真に返す北斗。
「とはいえ、俺たちが主犯というわけでもないし...。執拗に追ってはこないだろう」
「まったく、生徒会と敵対することの恐ろしさを思い知っちゃうね〜?」
腰に手をあて、ため息をつく北斗の傍らで、少し疲労の色を見せながらも呑気に言うスバル。
「だが、いつか必ずその日は来る」
北斗は喉元まで伝った汗を左手で拭った。
「ったく!」
すると、スバルたちをここまで連れてきた少年が声をあげた。
「きな臭い話してんなぁ、おまえら?」
少年の名は衣更(いさら)真緒(まお)。
夢ノ咲学院アイドル科2年B組、部活動バスケ部、そして所属ユニットTrickstar。
爽やかな風貌だが、なぜかとても疲れている印象だ。
苦労人、というやつだろうか。
「サリ〜! ありがとね! 俺たちをこっそり逃がしてくれて!」
スバルが ぱあっ と顔を明るくさせ、真緒に抱きついた。
サリ〜は、言わずもがな、スバル命名のあだ名だ。
「お陰で助かったよ。やっぱりサリ〜は俺たちの『魔法使い』だぁ〜☆」
わ〜い♪ と真緒に抱きついていると、ひっつくな! 汗くさい! と拒否された。
「つうか妙なあだ名つけんなよ。俺の名前は衣更真緒! ...っていうかああもう! 頼むから、俺を巻き込むなってんだろ!」
真緒が半分自棄(やけ)になって言った。
「お楽しみのところ、申し訳ないわ」
突然、少女の声が聞こえた。
Trickstarのメンバーは声の主に目を向けた。
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、 - この作品の続編ですが、最新作はオリジナルフラグが外れておりません。違反行為ですのでちゃんと外して下さいね (2018年8月9日 18時) (レス) id: 93bb7a0f46 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:白銀桜夢 | 作成日時:2017年10月29日 17時