毒と棘 3【狗巻棘】

理性 ページ10

A＞…棘？

棘＞…(ﾌﾟｲｯ)

A＞…棘？

棘＞…(ﾌﾟｲｯ)

真希＞…あー、A、棘の役割は虎杖悠仁が
入っても変わらないし、2人で一旦話し合ってこい。
棘が不機嫌だとこっちも困る。

A＞分かった。棘、外出ようか。

棘＞…しゃけ。







.






A＞もしかして…霞ちゃんのこと？

棘＞…

A＞…実はわざとなんだ。

棘＞え？

A＞勿論、霞ちゃんを可愛いと思ったのも
友達になりたいと思ったのも本当だけど、
ちょっと棘に意地悪してみた。

棘＞…なんでそんな俺を試すようなことしたの？
女子で嫉妬する俺を見たかった？

A＞違う違う、試すつもりなんかじゃないよ。
ただ、最近、マンネリ…じゃないけど
あんま進展なかったっていうか…それで…

棘＞…あのね、A、

A＞ん？

棘＞俺が平気で今の関係を維持してると思う？

A＞え、違うの？

棘＞…Aは男子高校生が何たるかを全然分かってない。
あのね、俺らは、好きな子がいればその子のことは
全部俺のものにしたいと思うの。

A＞…

棘＞俺これでもめちゃくちゃ我慢して、
…恋愛得意じゃないし、
Aを大切にしようと思ってのことなんだけど
分かる？

A＞大事にされてるのは凄い伝わる。

棘＞でしょ？俺自制してるし。
Aがその気なら、
…襲うよ？

A＞…

棘＞ほら、まだ早いでしょ、だから…

A＞…良いよ、棘になら…

棘＞………本気にしていい？

A＞…うん。

棘＞…あー、もう、
なんでそんな可愛いこと言うかな？
覚悟して。
…多分、いや絶対、理性効かないから。

A＞…うん。









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真希＞おー、長かったな、で、解決したか？

A＞…十分に。

真希＞…へぇ〜。

A＞真希、何にやにやしてんの。

真希＞別にぃ〜？

A＞…そういうところ、嫌い…じゃない。

真希＞Aは私の事大好きだもんなー

A＞…それは真希もでしょ。

真希＞お、分かってんね

棘＞A？

A＞はい、分かってます。

真希＞はっ、怒られてやんの。
まぁこいつらの惚気は日常として、

A＞おい、

真希＞作戦は変わらず、良いな？
乙骨がいなくても強いってこと、
あいつらに証明してやろうぜ。







「「「おー！！！」」」









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強い風が吹いた。
まるで、大地が、誰かに怒っているように。
自然が私達を恨んでるかのように。
強く、強く、吹いた。

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