毒と棘 2【狗巻棘】

敗走 ページ17

五条＞A、ここは任せてくれない？
…たった1人の親友なんだ。





A＞うん、分かった。呪霊はまだいる？






五条＞菫さんの所に少し。

A＞了解。そっちに向かうね。

五条＞…A、ありがとう。

A＞うん。









親友か…
私が考えるよりずっと、
夏油の闇は深いんだろう。
まぁだからと言って私に出来ることも、関係も、
ないけれど。









他人事なのに、
辛い。なんでだろう。









…菫のとこに向かおう。









私はこの、
形容し難い苦しさを紛らわすように
走った。
走って、走って、走った。









＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿





A＞呪いをかけてたのは実は憂太で、
解呪も出来た？！

乙骨＞…うん。

A＞…確かに憂太、束縛強そうだよね。

真希＞同意。

パンダ＞分かる。

棘＞しゃけ！

乙骨＞え、そんなことないよ？！

A＞まぁでもこれで1件落着？
…憂太、夏油を倒してくれてありがとう。

乙骨＞倒したのは僕じゃ…

A＞ほとんど憂太のおかげじゃん。
…本当にありがとうね。

乙骨＞…うん？

A＞よし、お腹空いた！ご飯いこう！

五条＞A、

A＞ん？

五条＞僕に、いや、
ここの皆に何か言うことがあるんじゃないの？

A＞…

五条＞別に黙ってても良いけど、それでA自身
納得するの？

A＞先生痛いこと言うなぁ…

五条＞生徒思いだからね。

A＞…皆に伝えないといけない事があるの。

…今日私は、皆が命懸けで戦ってる中、
何もしていない、ただ、逃げてた、
本当にごめんなさい。

真希＞…A、お前のことだから何か理由あんだろ？

A＞真希…
うん…、夏油に命令されたてやった、

真希＞…棘を人質に？

A＞…ほんと、何でも分かっちゃうね、真希。

真希＞お前がそんな命令受けなきゃいけない状況だろ？Aが何よりも大事なのは、棘だ。

棘＞…

A＞ごめん、私が弱いから、夏油の言いなりに、

棘＞A、

A＞…棘、









棘が、怒っている。
こんな表情見た事ない。
そうだよね、棘、あんなに傷ついて、血を流して
戦ってたもんね、
そりゃ怒るに決まってる。









棘＞ちょっと、A借ります。
A、こっち。




A＞うん…






.








パンダ＞珍しく、怒ってたな。

真希＞おにぎりじゃなかったしな。

五条＞…愛だね。

真希＞…五条先生に言われてもしっくりこねぇ。

五条＞真希？？？

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