89 さとうはひとつ ページ39
ケーキをお皿に乗せて、準備は完了。
残りのケーキは冷蔵庫にしまっておこう。
「紅茶、もういれちゃいますね」
とぽぽ、と子気味いい音が聞こえる。
俺はそのカップの隣にケーキの皿を置いた。
「お砂糖、1つでしたよね。もう入れときます？」
「ん？あぁ、よろしく頼むわ。ありがとうな。」
香りからしてアールグレイ、だろうか。
綺麗な色をしている。
「……じゃ、いただきましょうか！
いただきます！」
ガトーショコラをひとくち。
……どうだろうか。気に入ればいいんやけど。
「……！美味しい！中、しっとりしてますね！」
「ほんま？駅前で買ったやつやから、好きなだけ食ってや」
「ありがたいです……！」
気に入ってくれたみたいで良かった。
東京駅にまで行って買ったガトーショコラ。
ひとくち、紅茶に口をつける。
砂糖でほんのり甘い。
「……あれ、そういえば、Aに砂糖1つって、言っとったっけ？」
「……あれ、たしかに。無意識でした。
特に記憶とかは無いんですけどね」
「ほーん……。
ちなみにAって、今どれだけ記憶戻ってるん？」
「ライブの記憶はほとんど。あと、歌もですね。
だんだん歌い方とか性格もマツリに近づいてきたみたいです」
「おぉ、ほんま？マツリ以外のことはどう？」
「マツリ以外、ですか……。
色んな所から少しずつ思い出してはいますね。
まだ
思ったよりも結構思い出してるみたいやな。
いたって順調。この調子なら全ての記憶を取り戻すのも遅くないかもしれない。
友達への呼び方も依然敬語ではあるが、それものちのち治るだろうし。
「そうなんか、んなら良かったわ。
そのうち全部思い出すやろ」
「最近友達との記憶とか、思い出せてきて。
センラさんともありますよ？騙されて動画撮影した、とか」
「……はは、んなこともあったなぁ。懐かし」
俺でさえも少し忘れかけていたようなことを言い出すからびっくりするわ、ほんまに。
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Silvermoon(プロフ) - うんうん、ストーリーにどんどん引き込まれて行く感覚…良い作品ですね。
(*^_^*) (2020年6月14日 10時) (携帯から) (
レス) id: 5e24cae7de (このIDを非表示/違反報告)
しゃけ(プロフ) - イチゴいちさん» 本当ですか！ありがとうございます、とっても励みになります！これからもよければぜひ宜しくお願いします！！ (2020年5月22日 21時) (レス) id: 50565df300 (このIDを非表示/違反報告)
しゃけ(プロフ) - Silvia Silvermoonさん» すみませんありがとうございます、直させていただきましたド忘れしてましたすみません！ (2020年5月22日 21時) (レス) id: 50565df300 (このIDを非表示/違反報告)
Silvia Silvermoon(プロフ) - あ、続編に移行されたんですね、おめでとうございます。1つ質問…名字…前には任意で変えられましたが今回は固定なんですね＾＾;;; (2020年5月22日 13時) (レス) id: 2333e0e3ce (このIDを非表示/違反報告)
イチゴいち - 続編おめでとうございます！なんと…初コメなんですが。しゃけさんのシリーズいつも楽しく読ませて頂いてます。更新頑張って下さい(｀・∀・´) (2020年5月20日 17時) (レス) id: 86b9e23d57 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：しゃけ | 作成日時：2020年5月20日 4時
