私、また復活します。【歌い手】

後半戦 ページ6

Side:マツリ


彼らがステージ上に揃った。


最初は、Secret Answer


luzさんが歌い始めようとすると、


「そ」


と言ったところで、照明が全て落ちてしまった。


ずっと明るく、華やかな印象だったステージが今は真っ暗。

なんだなんだ、とリスナーがザワつくが、





演者たちは暗くなったことを気にも止めず、


歌い始めようとした。





『聡明に、単純に』


そうluzさんが歌い始めると、

白いスポットがひとつ、luzさんに向けられた。



そのあとをそらるさん、センラさん、と続く。






この演出を提案したのはluzさん。

理由としては「ドッキリをしてみたい」だそうだ。

なんともluzさんらしい。



SecretAnswerを歌いきったあと、Finale、Alice in NY、と続き、
最後はデリへル呼んだら君が来た、を歌った。



彼らが袖に戻ってくると、

「疲れたー！」

「ドッキリ大成功だったね、nqrseくん。」

「さすがluzだ、成功させたのほんとすごいわ、成功するとは思わなかった」

「へへへ」



「よーしっ！次は僕らだね！」

「よし、1発ドーンと行こうか！
マツリさん、思いっきりハードル上げてくからよろしくね！！」


「天月くん、智くん、ファイトです！」

「「よっしゃ行くぞー！！」」


ステージに着く前に、かいしんのいちげき！が流れる。

歌い始める少し前に大袈裟に急いだ様子の天月くんが到着して、歌い始める。


何曲か歌うと、智くん、改め少年Tくんと天月くんがハイタッチして入れ替わる。


軽く振り付けをリスナーたちに教えて、ゲッタバンバンを歌う。


リスナーたちも笑顔で踊っていた。




最後は2人で灰色と青を歌いあげ、退場した。


「2人とも、おつかれー！」

「ほらほら、出番だから！言ってる場合じゃないでしょー！」

「あっためといたから、楽しんできて！」

「ありがとう！」


ちらり、と客席を見ると、幕間映像を楽しんでいるようだ。


いまはちょうどまふさんが
必殺技の究極暗黒剣(アルティメットダークネスソード)
を放っているところだ。

笑い声が聞こえる。





映像も終盤に近づき、私の出番が迫る。


後ろを振り返ると、EveくんとSouくんが、

”がんばれ”と口パクで言ってくれた。



映像が終わるのを確認して、


深呼吸をする。



よし、と呟いて、ステージに向かって、


1歩を踏み出した。

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