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学校の最寄りへとつき、ぱっと永瀬くんの身体と手が離れる。
ドアが近いためすぐにふたりで降りる。
お互い1度も言葉を交わすことは無かった。
なんでわたしは手を回したのかすら分からない。
無意識だ。
いつの間にか手を回してたし、心地いいって思った。
怜央くんがいるからこそ許されることではない。
もし、怜央くんにみられたら?
なんて言い訳しようか。
怜央「あ、降りてた」
怜央くんが例の子と二人で降りてくる。
さっきまで気づかなかったけどあの子は怜央くんのことが好きなんだろうなと他人事のように思う。
女の子は顔を少し頬を赤らめている。
A「怜央くん!」
わたしが名前を呼ぶと女の子は、
ハッとしたように怜央くんに手を振り小走りに走っていく。
わたしたちが付き合っていることは自分でも有名なほうだと思う。
だって怜央くん人気者だし。
さっきの子はわたしの存在をきっと思い出したんだろうな。
ごめんね、怜央くんはわたしの彼氏だよ。
怜央「A大丈夫だった?」
A「永瀬くんがね、近くいてくれた」
廉「押し潰されそうやったから」
怜央「永瀬ありがとね」
そういって怜央くんはまたわたしの手をとる。
さっき永瀬くんと繋いでいた手と同じ手。
永瀬くんの温もりは消えてはいなかったけれど、それをかき消すかのように怜央くんの手を握る。
わたしが繋ぐべき手はこの手だ。
その時かすかに香る香り。
あぁこの匂いだったのか。
さっき走っていった女の子の方を見つめる。
この前の香水と同じ香りがした。
怜央「A?」
A「うん?いこっか」
わざと知らないふりをする。
2人が何をしていたかなんて分からない。
ただ話していただけかもしれない。
でも、わたしにそれを知る権利はない。
だって、永瀬くんと手を繋いで抱きついてしまったから。
一瞬でもあの温もりが心地いいと感じてしまったから。
心に決めたばかりなのに、
永瀬くんの行動でいつも狂わせられる。
わたしの心はどうなってしまっているんだろう。
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ももる!(プロフ) - さっちゃんさん» コメントありがとうございます!永瀬くんとくっつくかどうかは最後までみてのお楽しみってことで(笑)これから主人公と永瀬くん、長妻くんの関係がどうなるかというところなので引き続き読んでいただけると嬉しいです。更新していくので宜しくお願いします(´ー`) (2018年1月15日 12時) (レス) id: 9543dc2dea (このIDを非表示/違反報告)
さっちゃん(プロフ) - 更新お疲れ様です。読み進めるにつれてこれはぜひとも永瀬くんとくっついて欲しいと思ってしまいました。主人公ちゃんの気持ちが永瀬くんに変化しますように。これからも更新頑張ってください。 (2018年1月11日 19時) (レス) id: 6880bcbc6a (このIDを非表示/違反報告)
ももる!(プロフ) - まいさん» コメントありがとうございます^^更新頻度が遅いですがお待ちしていただけると嬉しいです!まいさんからコメントをいただき頑張らなくては!と思えたので更新できるように頑張りますのでこれからもよろしくお願いします。ありがとうございました! (2018年1月9日 22時) (レス) id: 9543dc2dea (このIDを非表示/違反報告)
まい(プロフ) - 続きを楽しみにしています!更新頑張って下さい! (2018年1月9日 11時) (レス) id: 06f074385c (このIDを非表示/違反報告)
ももる!(プロフ) - くるみさん» ありがとうございます^^中々更新ができず申し訳ないです(汗)ですが書ける時に書いて更新していくので気長に待って頂けると嬉しいです。初めてのコメント嬉しかったです。ありがとうございました。これからもよろしくお願いします! (2018年1月8日 18時) (レス) id: 9543dc2dea (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ももる! | 作成日時:2017年12月13日 15時