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──中原中也生誕祭── ページ33

『中也さん。中也さんって葡萄酒がお好きでしたよね?』




壁に掛けられた時計の針が丁度真上を指した頃、黒色の外套を着た黒髪の少女がと或る人物の部屋を訪れていた。




「急にどうしたンだよ。用があるならさっさと済ませてくれ」




彼女の唐突な訪問と問いに、問われた人物────中原中也は面倒くさそうな表情と声音でぶっきらぼうに云った。

彼の手には数枚の紙があり、それらには近日行われる予定の任務について細かな字でビッシリと書き詰められている。

先ほどの言葉からも判るように決して軽率な任務では無いのだろう。

そんな任務の確認をしていた最中の突然の訪問者。

彼の心中(しんちゅう)にも深く頷ける。




『今更ですが私達ってお世辞にも仲が良いとは云えないじゃないですか。話が合うものなんて葡萄酒くらいですし』

「ホントに今更だな。...つうか仮にも指導者のやつが云う台詞か?」

『まぁ善いじゃないですか。それも含めて今から酒場に行きません?今夜は私の奢りですよ』




Aは胸を張り、ふわりとした笑みを顔に浮かべた。

奢りと云われてしまっては彼に断る理由が無い。

否、正確には任務内容の確認という重要なやるべきことがあったがそれでは彼女の誘いを断る理由には少々弱かった。

Aが奢るという珍しいことに違和感を覚えながらも、中也は背もたれにかけていた外套を手に持ちパソコンを閉じた。



*



『こんばんは、店主(マスター)




カランカランと来客を告げる鈴が鳴る。

店内にはゆったりとしたクラシック音楽が流れていた。




「こんばんは、Aさん。...おや、今日はお連れの方がいらっしゃるのですね」




店主は驚いたようで僅かに声のトーンが上がる。

Aはまぁねと短く返し、酒場特有の丸椅子に腰をかける。

中也はその隣に座った。

──中原中也生誕祭 2──→←もう続編ですね。


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煉華☆(プロフ) - 狼楼さん» 了解です、合っていて良かったです(*^^*)承認しておきますね。最新パートまで読んでいただきありがとうございます!過去編共々頑張っていきます! (2019年6月15日 17時) (レス) id: fa2422e9a4 (このIDを非表示/違反報告)
狼楼(プロフ) - 煉華☆さん» 最新パートまで読ませていただきました!これからの有島ちゃんが楽しみです! (2019年6月15日 15時) (レス) id: 8b97f6f5d3 (このIDを非表示/違反報告)
狼楼(プロフ) - 煉華☆さん» 狼楼に直しときました…汗 (2019年6月15日 15時) (レス) id: 8b97f6f5d3 (このIDを非表示/違反報告)
狼楼(プロフ) - 煉華☆さん» あ!あってます!直すの忘れてた…汗 (2019年6月15日 15時) (レス) id: 8b97f6f5d3 (このIDを非表示/違反報告)
煉華☆(プロフ) - 狼楼さん» すみません、今「炎化狼」という名前の方の申請をもらっていたのですが、狼楼さんでしょうか?名前に狼とついていたので質問させていただきました。 (2019年6月15日 14時) (レス) id: fa2422e9a4 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:煉華 | 作成日時:2018年3月6日 7時

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