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伯弐拾伍頁─双ツノ黒ト 13─ ページ21

「太宰ィ!?」

『異能無効化が効いてない。そんなこと...』




ある筈がない、とは残念ながら云い切れなかった。

この世には異能以外にも人ならざるものは存在する。

その一つが吸血種だ。

しかし彼にはそれ特有の特徴が一切見受けられない。

あの触手のようなものは確かに太宰さんの躰に触れていた。

正面から当たっただろうから異能であれば消えない筈が────




「ボーッとしてンなよッ!」




前方から声を掛けられ、ハッとして顔を上げる。

目の前は黒で埋め尽くされており、頭を少し前に倒すだけで当たりそうなくらいの近さに彼の背中があるという事に気付くまでには少し時間が掛かった。




『すみません、助かりました』

「そんな言葉要らねぇよ。判ったら直ぐ頭切り替えろ、手前らしくねぇぜ」

『取り敢えず太宰さんが心配です。今のうちに行きましょう』




彼の言葉に頷き、急いで太宰さんの元へと向かう。

多少は緩衝材としての役割を果たしたと思われる植物は、しっかりと彼の躰を支えて押し固められていた。




「おい、太宰!」




中也さんが声を上げて彼の反応を窺う。

太宰さんは不気味に笑い、弱々しく地面に手をつきながら立ち上がった。




「気持ち悪ィな。撲ち所が悪かったか?」




ゆっくりと顔を上げた太宰さんの顔を見て、私は思わず言葉が詰まった。




「手前...深手じゃねぇか」




中也さんは目を見開き、驚きが声音にも現れる。

彼には異能が効かないから荒治療が出来ない。

太宰さんは一つ苦しそうな咳をし、血が出ている口元を手でおさえた。




「あの触手...実に不思議だ。異能無効化が通じない」

『普通はそんなことありえないですよね』

「あぁ、その通りだ。そうなると可能性は一つしかない」




「あれは異能じゃないんだ」

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煉華☆(プロフ) - 狼楼さん» 了解です、合っていて良かったです(*^^*)承認しておきますね。最新パートまで読んでいただきありがとうございます!過去編共々頑張っていきます! (2019年6月15日 17時) (レス) id: fa2422e9a4 (このIDを非表示/違反報告)
狼楼(プロフ) - 煉華☆さん» 最新パートまで読ませていただきました!これからの有島ちゃんが楽しみです! (2019年6月15日 15時) (レス) id: 8b97f6f5d3 (このIDを非表示/違反報告)
狼楼(プロフ) - 煉華☆さん» 狼楼に直しときました…汗 (2019年6月15日 15時) (レス) id: 8b97f6f5d3 (このIDを非表示/違反報告)
狼楼(プロフ) - 煉華☆さん» あ!あってます!直すの忘れてた…汗 (2019年6月15日 15時) (レス) id: 8b97f6f5d3 (このIDを非表示/違反報告)
煉華☆(プロフ) - 狼楼さん» すみません、今「炎化狼」という名前の方の申請をもらっていたのですが、狼楼さんでしょうか?名前に狼とついていたので質問させていただきました。 (2019年6月15日 14時) (レス) id: fa2422e9a4 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:煉華 | 作成日時:2018年3月6日 7時

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