BE ALIVE ～強く、生きる～ (ページ12)

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episode9 ページ12

大貴side

裕「山ちゃん、遅くない？」

裕翔の言葉で時計を見れば、別れてから10分以上経ってる。

慧「もしかして、どっかに倒れてるとか？笑」

光「お前、こんな時にテキトー発言すんなよ。笑」

大「ほんと、空気読めよ！笑

山田が倒れてるわけ…」

いや、ちょっと待てよ？

ま…まさか！！

大「ちょっと様子見てくる！！」

圭「大ちゃん？

どうしたの？急に慌てて。」

圭人の質問には答えずに、俺は急いで道を引き返した。

先ほど別れた辺りまで猛ダッシュ。

そして周囲を見渡す。

大「…山田！！」

そこには頭を押さえうずくまる山田が。

大「大丈夫か？山田！」

涼「大…ちゃん…。」

大「俺が居なくなってから、何があった！？」

涼「……。

…っ！！」

痛みがひどくて話すのも辛そうだ。

大「…とりあえず、背中乗って！

話はアジトに着いてからだ！」

涼「…でも…。」

大「いいから！ほら！」

半ば強制的に山田を背中に乗せる。

涼「…うっ…。」

頭の痛みは相当みたいだ。

本当は動かさない方がいいんだけど、こんな道端にいるのも良くないので、移動させることに。

だけど、動いたことで痛みが少し悪化してるみたい。

大「山田…しっかりしろよ…！」

俺は、ただ山田に声をかけることしか出来なかった。

…実は山田は、慢性的な偏頭痛の持ち主。

強いストレスを感じたりすると、頭痛が襲ってくるみたい。

特に山田の偏頭痛は重症で、その痛みは、俺らの想像を遥かに超える物だと医者は話していた。

だけど、最近偏頭痛になって無かったから油断してた…

大「ごめんな…山田。」

…俺はひたすらアジトを目指した。