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体操着を見ると裾が濡れていた。「アララ」と苦笑いして言うと照れ笑いをする。
「結構濡れてるね。寒くない？」
「大丈夫です……」
失敗が恥ずかしいのか俯いてしまう。ドリンクの本数を確認して選手の名前がちゃんとわかるように並べ直し、体育館の中に運び入れる。
「ごめん、矢巾。これ危ないから端に寄せといて。重いから気を付けてな」
「はい！」
見学の1年の分もあるから、と伝える。見兼ねた渡が手伝い運んでいった。
「あと2人戻ってくるから待ってて。」
「はい」
指示を出した直後、バタバタと走る音が近付いてきた。
「遅くなりました！！」
「気にするほどでもないよ」
お疲れ様、と迎え入れる。手際よくやったのか、他の女子と合流し安心したのか笑顔だ。
「みんな、お疲れ様。慣れない環境での作業を滞りなく出来ていていいと思う。ただ、ごめんね。ドリンクは四人で作るようにお願いしたはずだけど、なんで一人全く服が汚れてないのかを教えてくれるかな？」
「気を付けてた、からです……」
歯切れの悪い返答に少し苛立つ。体操着、手を含め一人綺麗な状態の女子を見る。バレないと思ったのか、少し俺を睨んでいた。
「反抗的な態度もいただけないな。本当のところは？」
バインダーの名簿で彼女の名前を探し、横一直線にペンを走らせる。
「……」
「無言は肯定とみなすよ」
無言のまま一人真っ新な体操着で戻ってきた女子は俺を睨みながら荷物を取り、その場を去った。
「Aちゃーん！サーブ練習はーじめーるよーーー！」
「及川うるせぇ！今行くから待ってろ！」
残った八人に「中に入ろうか」と声を掛け、自分のバレーシューズに履き替える。見学の男子はバレーシューズを持ってきていたようだが、女子はない。想定通りだったので、袋に入れられた見学者用のスリッパを人数分取り出す。
「足冷えるからそれ履きな」
「ありがとうございます」
それぞれが履いたのを確認して四人にカウンターを渡す。他の四人には新しいルーズリーフとバインダー。
「俺がいつもやってることを、役割を分けて君達にやってもらう。勿論俺もやるから安心してね。」
意味がわからないと顔に書いてある彼女らに言い渡す。
「カウンターを持っている人は、一番遅く打った人が10本打ったら手を挙げる。バインダーを持ってる人はサーブについて思ったことを書いて。何でもいいよ」
じゃあ始めるからね、と言う。及川がこちらを見て声を上げた。
「サーブ練始め！」
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シャバ僧(プロフ) - 優愛さん» ご要望ありがとうございます！負けず嫌いな男主なので、まだ未定ですが、一応別で男主受け松川夢ございます……よろしければ、どうぞ(宣伝) (2022年12月8日 23時) (
レス) id: 97accd6b89 (このIDを非表示/違反報告)
優愛(プロフ) - 主人公は受けがいい!! (2022年12月8日 21時) (レス) @page35 id: 5e22586db0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：シャバ僧 | 作成日時：2022年6月14日 0時
