my self . Ⅰ【ドラコ・マルフォイ】 (ページ34)

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ハーマイオニーの口から出てきた言葉に、私は思わず目を見開いたが急いで彼女の手を取ろうとした。

こんな攻撃的な言葉を言ってしまったらドラコが黙っているはずない。とりあえずなにか起こる前にと思ったがもう既に遅かった。

「誰もお前の意見なんか求めてないこの穢れた血め」

私は思わず顔を手を当てた。
お互い火に油を注いでいくように放たれた2人の言葉は、さらに選手同士をかっとさせた。

フレットとジョージがドラコに怒鳴ると、ロンがドラコに杖を突きつけて何かをかける。

その次の瞬間ロンがナメクジを吐き出し始めた。

グリフィンドールの選手がロンに駆け寄る中、スリザリンの選手は大笑い。きっと折れた杖で呪文をかけたから、その呪文が自分に帰って来たのだろう。

ドラコは最高にツボに入ってしまったようで他の選手と一緒に大爆笑をしていた。
私が困惑して突っ立っていると、ハーマイオニーが私の手を引いてロンとハリーと共にグラウンドから出た。

ハグリッドの小屋に入る。ロンはバケツを持ってナメクジを吐き続けていた。

ドラコのことについて4人が話している中、私はそれを聞いているだけで何も言葉を出すことが出来なかった。

「お前さんはマルフォイの奴と仲がいいと聞いちょるが」

突然ハグリッドが私に意見を求めるかのように優しく投げかけてきた。いくら私でも突然のことで思考停止しているので回答に困っているとハーマイオニーが隣に来てくれた。

「誰だってあの場でマルフォイを止めるのは難しいわ」

ドラコに心無い言葉をかけられたにもかかわらず私のためにそう言ってくれるハーマイオニーが優しかった。
私はやっと話す言葉が見つかったので口を開く。

『きっとみんな練習したいっていう気持ちは同じだから仕方が無かったのかも』

選手ならなおさら、と言うと向こうにいるハリーがうんうんと頷いた。

昨日のドラコからの手紙で''今まで練習した甲斐があった''の文章をみて、それしか見ていないけど努力してきたことがよく分かった。

だからこそ関係ない私でもハーマイオニーが言った言葉にショックを受けたしその次にドラコが放った言葉もなかなかショックだった。

「Aが言っちょることは正しいな。一方的な考えに囚われちゃあいかん」

ハグリッドが続けた言葉に3人は納得したような表情を見せた。

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