my self . Ⅰ【ドラコ・マルフォイ】 (ページ2)

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「私は教科書を揃えてくるから、ローブをもらったらここで待っていてね」

そういった父の言葉にこくこくと頷いて店を出ていくその後ろ姿を眺める。

しばらくして、父の姿が見えなくなった所で前を向くと先に寸法を測っていた男の子に話しかけられた。

「君も今年入学するのか？」

綺麗にオールバックされた金髪をみて，すぐにその子の家柄がわかった。

『そう。あなたも？』

「ああ。僕はマルフォイ。ドラコ•マルフォイだ。
　よろしく。
　君は…」
　

『ディゴリーよ。』

同年代の子とあまり話したことがないため、つい食い気味で返してしまう。

「ディゴリーか。入りたい寮は決まったのか？
僕はもちろんスリザリンさ。」

「私はわかんない…あまり詳しくなくて。でも、多分ハッフルパフだと思う。」

…理由はほぼ一つだけど。
　
ハッフルパフの人はみんな優しいってセドリックが言ってたし多分大丈夫だとおもう。

「スリザリンに来れば良いのに」

私の答えに少しむっとして話すマルフォイ。

そんな彼に何を言おうかと、うーんと悩む。

『どうして？』

「僕がいるからに決まってるだろ」

ふんっと自信ありげにニヤついていうマルフォイ。

一瞬えっと驚いたが、その姿が面白くて吹いてしまう。

「何笑ってるのさ。本当のことじゃないか。」

明らかに不満げになったが許してくれたみたい。

「ローブができましたよ。坊ちゃん」

そんなことしてる間にマルフォイのローブができたみたい。

彼がそれを受け取るとちょうどお店のドアが開いた。

「父上」

ぱたぱたとローブを持ってかけ寄る姿から、お父さんかと納得した。

「こんにちは。」

後ろから声をかけられたので、こんにちはと軽くお辞儀をした。

「それじゃあ入学式にまた会おう」

『ええ』

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