my self . Ⅰ【ドラコ・マルフォイ】 (ページ15)

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「ミス・ディゴリー」

突然後ろから呼び止められたので、振り返ると先生だった。

その手には本があったので、すぐに授業で質問した所のことだと思い、待たせるのは申し訳ないのでハンナとスーザンに先に行に行ってもらった。

「さっき質問してくれた所ですが、……」

それから数分程、わたしが授業で質問したところを詳しく教えて貰った。

『ありがとうございます！』

私がまた移動すると、前の方から沢山の人が歩いてきた。
前の時間で飛行訓練だった人達かな？
ローブの色は緑と赤だったので、スリザリンとグリフィンドールだろう。

それのせいか、上級生やらとまじって廊下は混雑状態に。

何とか人との間の空間を探して歩いていたが、その努力も虚しく誰かと肩が強くぶつかってしまった。

『ごめんなさい』

「…なんだディゴリーか」

私が謝ると相手はそう言った。
私の名前を言ったので、顔見知りかと思いその相手に視線を移すと、マルフォイだった。

「これから飛行訓練か？」

『そう、ちょうど向かってる途中なの。飛行訓練はどうだった？』

彼から話を振られたので、私はそれに答える。
彼の後ろの女の子から鋭い視線を感じて少し話しずらいが無視した。

「最高さ。今頃ポッターはもっと楽しんでるだろうね」

マルフォイはそう言ってクラップやゴイル、また先程の女の子と笑う。

ハリーが？と私が言うと本人に聞くといいさ、とニヤニヤした。

「箒には乗れるのか？」

マルフォイが眉を上げ言う。

『こう見えてちゃんと練習してたわ。チェイサーになるのが夢なの』

兄のセドリックの夢がシーカーで練習を小さい頃からいつもみてていて、何故だか分からないがいつしか私も引きずり込まれ練習させられていた。

夢を叶えたセドリックの妹として親なり親戚なりから寄せられる期待からも理由の一つだけど、
練習していくうちにクィディッチに出ることがちゃんとした夢になってたことの方が大きい。

私の答えにマルフォイはびっくりしたような表情になったがすぐに元に戻った。

「それじゃあ敵だな。僕はシーカーになるのが夢だ」

そう言って楽しそうにマルフォイは言った。

すると、混雑状態の中廊下で固まって話していたせいか突然先生に注意されてしまったので

またね、と言って手を振ると一瞬彼の動きが止まり固まったように見えたけどしっかりと振り返してくれた。

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