3Fr�� ページ18
「ーーでも、中1の終わりごろから、Aとは連絡が取れなくなった」
真琴のぼそりとした呟きに、遙はきゅっと口を引き結んだ。
中1の終わり。それは、遙と真琴が中学の水泳部を退部したのと同じ時期だった。
水泳部のメンバーだけでなく、幼い頃から一緒だった幼馴染とも疎遠になり、言いようのない孤独感に苛まれたのを、遙と真琴は覚えている。
「A先輩に、何があったんでしょうか…」
誰に対してでもない疑問を、怜はこぼす。
「やっぱり、怪我とか故障とかですかね…」
「あと、人間関係とか！」
「たしかに、東京の人は冷たいって言うし…。あとは、家庭の事情とか？」
渚と江の憶測が飛び交う中、しばらく黙っていた遙が口を開いた。
「やめろ」
冷たい物言いに、4人は遙の顔を見つめる。
「俺たちがここで色々言ったって、意味ないだろ。」
やや冷たい物言いながら正論ともとれる遙の言葉に、渚、怜、江は俯く。
重苦しい空気が流れる中、真琴は遙の表情を観察していた。
遙はいつも通り無表情ながらも、その瞳にはひとつの感情が見え隠れしていた。
「ハルちゃんは、どう思ってるの？」
何を、とは渚は言わなかったが、Aの事を聞いているのだと遙は分かった。
水泳はやめたと言ったAの顔を思い返す。
何かを押し殺すような、取ってつけたような笑顔を浮かべて告げたA。
昔とはどこか違う、そんな幼馴染の顔は、遙の頭にこびりついて離れなかった。
「別に。本人が嫌がってるんだからほっとけよ」
そのどこか突き放すような言い方は、無愛想な遙では珍しいものではない。
しかし真琴は、遙の瞳に先程の感情が色濃く見えていたのを確認した。
「…俺も、無理強いするのはよくないと思う」
真琴も遙と同じ意見だと伝える。
ーーー真琴も、遙と同じ気持ちだった。
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ミノ(プロフ) - ちょこれーとさん» 嬉しいコメントをありがとうございます！とっても励みになります！私も遙が好きなんです！これからも気長にお付き合いいただければと思います^^* (2021年6月19日 22時) (
レス) id: 39ed912905 (このIDを非表示/違反報告)
ちょこれーと(プロフ) - この小説めっちゃ好きです！Free！の映画も楽しみですね。笑 ちなみに、私はハルちゃんと郁弥推しです！これからも作者様のペースで頑張ってください！応援してます(*'▽') (2021年6月19日 22時) (レス) id: 64be1a2e2a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ミノ | 作成日時：2021年5月17日 21時
