牡丹が落ちる時【mfsk】

牡丹7 ページ7

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本当に。本当にあの人は帰ってしまった


もちろん？このままこの場にいてあの人がけがを負うなんてことになるよりはマシなのだけど、なんで私が取り残されなきゃいけないんだ






｢なんて呼べばええ？｣



｢私はあなたの仲間ではないので、女とでも呼んでください｣



｢ツンケンしてんなぁ……。それじゃ男も寄らないだろ｣






余計なお世話である



私は上司であるあの人に命じられた時点で、この男と協力してこの組織を潰すまで帰れなくなってしまったのだから……全てはこの男のせいだ。えぇ、そうに決まってる






｢そんなことより早くあなたの作戦を言いなさいよ｣



｢えぇーどうしよっかなぁ｣



｢あっんたって……人はっ！｣




｢俺の頼み事を叶えてくれるなら、教えてあげてもいいよ｣


｢結構です！！｣






もういい。私一人でやる。



若様には組織は潰しました。の報告だけで十分だ
こんな男の言うことを聞く必要なんかない






私はさかたという男を背にして、ビルのエレベーターのボタンを押した


数も少ないグループだ
私一人だって問題なく制圧できる






｢ホンマに一人で行くんか？｣



｢足でまといなので着いてこないでくださいね｣





そう言って私はエレベーターに乗り込んだ

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