牡丹が落ちる時【mfsk】

牡丹5 ページ5

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「…あんたらマフィアか？」

…え、なんでわかったの…？

「…お前が横流し犯？」

こんなやつ組織にいたか？と若様は眉をひそめた。

「横流しぃ？なんやそれ。
僕はあんたらとは初対面やぞ」

その反応は本当にマフィアなん？と彼は愉快そうに笑った。

刀を向けられているのによく笑ってられるなこの人…。

「A」

若様に名前を呼ばれ拳銃を取り出す。

「質問に答えろ。答えなければ殺す。」

刀をなおした若様は青年に目線を合わせるためにしゃがんだ。

「答えられる範囲なら」

手を上げた青年はやれやれ…と呟いた。

仄かに感じる殺意には憎悪も含まれているような気がして少しゾッとした。

「名前は」

「さかた。名前は何年も呼ばれてないから忘れた」

名前を、忘れた…？

「職業は？ここで何をしていた？」

「職業は探偵をしばしば…ここで何をしてたかは言えんなぁ…」

探偵？この時代に？

「なんで僕たちがマフィアだとわかった？」

「一般人が日本刀と拳銃なんて持ってるわけ無いやん。こんな怪しいビルなんかに近づくわけもないし。
それに顔を見ればわかる。
なんか二人とも老けてるしな！」

…失礼なやつだな…。

なぜか嬉しそうなさかたという男の顔に若様も気味が悪いと感じたみたいだった。

「何故笑っている？」

「あれ、僕笑ってた？ふふっ、嬉しいからかなぁ。やっと会えたんやもん。」

会えた？

私達はこの人に昔あったことがあっただろうか。

＿＿＿＿＿＿＿＿「僕の両親を殺した極悪人」

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