世界で一番【あほの坂田】

世界で4 ページ5

A サイド

し「だって、面白いんやもーん」

ククク、と笑うその顔は悪役顔だ。

せ「ごめんなぁ、Aさん」

『いえ、センラ様が謝るようなことではありませんよ』

坂田とセンラは親同士が仲が良く、自然に友達になっていた。

喧嘩をすることも多いがお互い仲良しに変わりない。

し「なぁなぁ、今日センラさんがな＿むぐっ」

せ「志麻くん！！」

愉快そうにセンラの話をしようとした志麻の口をセンラが顔を真っ赤にして手で押さえつけた。

また人の話を聞くのかよ。

さっきまで坂田の話を聞いてたのに。

早く席替えしたい、、、。

左隣には志麻。右隣には坂田。後ろにはうらた。

まだ隣にセンラがいるほうがずっとマシだ。

さ「なぁなぁ、A〜」

トントン、と肩を軽く叩かれる。

『どうしましたか？坂田様』

そう言うとムスッ、とした顔になる。

またか、、、。

さ「その様ってやつ外してや！あと敬語もやめて！」

ブーブー、と文句を言う坂田。

しつこいな。

『前から言っておられますが私が坂田様にそのような態度を取るのは失礼な行為。

そのためできないのです。

それにもし敬語を外していて坂田様のお父様の耳に届けば私は坂田様の従者をやめることになりますよ？』

さ「うぐぅっ、、、」

私はやめたいからしてくれても構わないが。

し「坂田もしつこいなぁ〜」

ケラケラ、と笑う志麻は楽しそうだ。

さ「だって〜！！羨ましいんやもん！」

頬をプク〜と膨らませて怒る坂田はまったく怖くない。

せ「志麻くんだってセンラには敬語やで？それにさん付けやし」

さ「う〜！！うらさーん！助けてー！！」

バッ、後ろを向いてうらたに助けを求めるもうらたは眠っていた。

さ「ガーン！」

自分で言うのかよ。

教室には志麻とセンラの高笑いが響いていた。

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