世界で一番【あほの坂田】

世界で24 ページ26

A サイド

さ「俺はAなんか大嫌いや」

『坂田が"やくそく"を覚えているのならそんなこと言わない。』

即答で答えて坂田の胸ぐらを掴む。

『私はたしかに坂田が嫌いだよ。

いつもニコニコしていてこっちの気も知らないで厄介事ばっかりもってくる

言うことは聞かないし、

見ててイライラする』

それでも、元気づけられるときだってある。

さ「、、、、遅いわ」

そう坂田が言った途端、周りがぼやけてきた。

さ「、、、。」

こっちをジッ、と見つめた坂田は少しだけ悲しそうに微笑んで消えていった。

『、なんだった、？』

数分してまた場面が変わった。

A「悠様！お待ちください！！」

ここは、中庭か？

さ「Aー！！早く早くー！」

中庭を駆け回る、幼少期の私と坂田。

A「勝手にどこかに行くのはやめてくださいと言ったでしょう！」

なんか、見覚えが、、、。

さ「だって、屋敷の中つまらないんやもん」

怒られているのにニコニコと笑顔を絶やさない坂田。

さ「それに、Aと遊びたい」

そう坂田が言うと私は悲しそうな顔をしていた。

A「、、、駄目です。

私と一緒にいたら悠様まで悪く思われてしまいます

だから、悠様の従者も後に変わるでしょう」

そうか、従者で女をやっていて、

志麻のこともあって、

私は、いいように見られなかったんだっけ。

母に志麻のことを殺せと言われて、

できなくて、

ずっと、一日中暴力を振るわれたこともあったな、

いつもボロボロの私に近づくのは坂田ぐらいだったっけ。

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