世界で一番【あほの坂田】

世界で28 ページ31

A サイド

頭が痛い、身体が重い。

それでも、足は止まらない。

し「居場所もわからんのにどうするん」

いつの間にかドアにもたれかかってこっちを見ていた志麻。

『、盗聴器を坂田にはつけてる、それで居場所はわかる』

はぁ、と志麻はため息をついた。

ﾊﾞｼﾝｯ

鈍い音がして私は倒れ込んだ。

数秒して自分が殴られたのだと気づいた。

し「そんなフラフラの状態で助けに行って、相手に勝てると思っとんのか、

いくらお前が優秀でもそれは無理や。

、、、坂田さんを早く助けたいのもわかる。

でもな、敵が何人いるかもわからん。

どこのやつかもわからん。

作戦も、なにもなし。

そんなんで助けられるわけ無いやろ。」

青筋を立てて怒る志麻は全身から殺気が剥き出しだ。

し「まずは体調を整える。作戦をたてる。

話はそれからや。

今のお前はただの足手まといや。」

ぐっ、と私の胸ぐらを掴み上げる志麻は思いっきり私を睨みつけている。

そしてベットに投げるつけ部屋を出ていった。

せ「、、、志麻くんな、ずっと慌ててたんよ

自分のせいでAさんにストレスを与えてたんじゃないかって。

ほら、志麻くんってセンラの一族に仕えてる一族のもんじゃないやろ？

やから、気にしてるんよ。

Aさんの陰口も全部自分のせいやって」

なんで、志麻が気にしてるんだよ。

私が、できないから悪いんだ。

志麻のせいじゃない。

せ「坂田は生きとるよ、だから今は休も

主人が捕まってるのに休めるわけ無いって思うかもしれんけど

大丈夫やから、ね？」

私の目の上に手をかぶせて強制的に目を閉じらせるセンラ。

志麻の言うとおり、私は足手まといだ。

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