刀剣男士を庇って死んだら来世もろくな物じゃ無かったし前世の記憶残ってるしやり直しって出来ますか？弐【刀剣乱舞】

記憶５９個目 ページ14

彩side




「……はぁ…こっちも来たくて来た訳じゃない」



　Aお姉様のお願いだから来た。嫌な思い出しか無い刀剣達の元に行くのは嫌だ。


　特大のため息を吐き、錆びれた門を開ける。


　中からは微かに血の臭いがする。Aお姉様が居ないだけでこのザマ。



「すいませーん、嫌嫌渋々Aお姉様の代わりで来ましたー。ざまあ」


「…君の事は呼んでいない」


「Aお姉様の首を絞めたクセに何ですかー？そんな奴が気持ちを伝えた所で、どうにもなりませんよー？」




　妹兼見習いと言う美味しいポジションに立てた私は最強と言っても過言では無い。


　私が言うと鶴丸さんは何も映さない目をこちらに向けた。



「此処に必要な主はAだけだ」


「貴方達、…いい加減その執着心捨てたらどうです？」


「…君は同じ人間だから、そう言う事が言える。俺達は死ねない。愛する人の死を前にしても、其の人が別の所で楽しくやっていても…此の気持ちの捌け口は有るのか？」



「そりゃまあ…」




　無いけどさ。


　Aお姉様に会えた事が＋無限だったら、周りの奴らに対する嫉妬で−１０００、狂った愛情の行き場が無くなり−無限で−だな。



　まあなんて分かりやすい。前世の記憶に感謝と憎悪。




「ここでうだうだしててもアレなんで、上がりますね」


「………」



　スルッと横切る。横切る時、嫌な気がした。


　…多分だけど、半分堕ちてる。これはもう手の施しようが無い。

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