苦いチョコレート。 ページ21
あのデートから僕たちは二人で出かけることが多くなった。
と、言うより一緒にいることが増えた。
何もなくてもAちゃんが隣にいる。
彼女も満更でもなさそうで、純粋に嬉しく思う。
恋を知らないはずのAちゃんが、このまま僕に堕ちてくれればいいのに。なんて。
スマホに付いたクラゲをつつく。
彼女が可愛いと言った、サムクラゲ。彼女とのお揃いは初めてでこれを見る度に表情筋が緩む。
｢…こんなに好きなんやな｣
Aちゃんの事が、好きで好きでたまらない。
さぁ、今日も迎えに行こうかな。
過酷な暑さも落ち着きを見せ始めた十月。
もうすぐで体育祭と文化祭があるから、クラスの違う僕たちは必然的に一緒にいれなくなる。
まだまだ人の多い廊下をゆったりと歩き、彼女のクラス前に着く。
彼女はいつも通り友人らと
教室の扉に
｢Aちゃん、迎えに来たで｣
｢お、保護者｣
｢やからちゃうって｣
｢うつくんごめん、待った？｣
｢待ってへんよ｣
｢…なんかさぁ、二人とも雰囲気変わったね｣
鋭い指摘に肩がはねる。
そう、僕たちが付き合っていることは誰にも言っていない。幼馴染という立場のままで通している。
｢そ、そう？何やろなぁ｣
｢いや、なんかさ。Aもうつくんも距離近くなったなーって思って。今までよりね？｣
｢んー、そう？あたしには分からん｣
｢…気のせいやと思うよ。な？うつくん。はよ帰ろ｣
｢あ、うん。せやな帰ろな。ほなねお嬢さん方｣
Aちゃんのフォローもあってか、教室を抜け出すことが出来た。危ない、助かった…。
｢…危なかったね、うつくん｣
そういってクスクスと笑う彼女は、可愛らしい。
｢ほんまに、めっちゃ焦ったわ…。Aちゃんナイスやで｣
｢私もめちゃくちゃ焦ったわぁ〜。でも、上手く誤魔化せたん違う？｣
｢いけた、気がする｣
｢秘密、やもんね？｣
｢最初の約束やもんね｣
｢…そうね。Aちゃんが恋を知るまで｣
君が恋を知った時、この関係がどうなるかなんて分からない。
それでも僕は、君の隣におりたいよ。
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ちぇる(プロフ) - 白ごまさん» コメントありがとうございます！ (2021年4月19日 19時) (
レス) id: 2136318bfb (このIDを非表示/違反報告)
白ごま(プロフ) - 甘酸っぱい両片思いでもうずっとキュンキュンしてました。完結おめでとうございます！ (2021年4月18日 4時) (レス) id: bba1a3ae28 (このIDを非表示/違反報告)
ちぇる(プロフ) - �世気�» コメントありがとうございます！ (2021年3月12日 20時) (レス) id: 2136318bfb (このIDを非表示/違反報告)
�� - キュンキュンする（真顔） (2021年3月12日 18時) (レス) id: 86f4624805 (このIDを非表示/違反報告)
ちぇる(プロフ) - メロンパンさん» コメントありがとうございます！ (2020年12月1日 19時) (レス) id: 2136318bfb (このIDを非表示/違反報告)
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