苦いチョコレート。 ページ20
その後、何だかお互いに恥ずかしくなり吹き出した。Aちゃん、僕のこと意識してくれてるんやなぁ。嬉しい。だいすきや。
ゆっくりと、一歩ずつ歩みを進める中で僕は彼女が組んだ腕を下ろす。
｢あ、もしかして動きにくかった…？｣
｢ううん。こっちの方が、いいなぁって思って｣
するり、彼女の小さな手を包み込む。
｢腕組んでるだけやったら、躓いたりした時に対応できひんし…。それに、手繋いでる方がAちゃんも見やすいやろ？｣
そう言うと俯く彼女。耳は、赤い。
｢…うん。こっちのがいい｣
｢んふ、なら行こか｣
僕の彼女は可愛いなぁ。
｢あ、Aちゃんあの魚何やろなぁ。しましまや｣
｢うーんと、ハタタテダイ？やって｣
｢そうなんや、じゃああっちのパンダみたいな魚は？｣
｢トゲチョウチョウオ！かわいい〜｣
小さな魚たちのエリアを抜けると、有名な大水槽。
｢わぁ…やっぱ迫力あるなぁ｣
｢うつくんうつくん！ジンベエザメ！めっちゃ大っきいなぁ〜｣
｢せやなぁ…何メートルあるんやろか｣
｢十二メートルくらいやねんて〜！｣
｢そうなんかぁ…。あ、見てAちゃん。エイ泳いでるわ。｣
｢エイの裏側って可愛いなぁ〜！ふにゃって顔に見える｣
｢こんな顔やろ？｣
｢あはは！うつくんかわいい〜！｣
めっちゃ適当に顔芸したのにこんなに楽しそうに笑ってくれるAちゃん好きや…。
その後もエリアを見て周り神秘的なクラゲエリアに。
｢ふよふよ浮かんでる…｣
｢僕クラゲ好きやなぁ。何も考えんでふわふわ浮かんで綺麗やねんもん｣
｢そうやねぇ…。サムクラゲ、赤くて金魚みたい。｣
｢見てみて、ミズクラゲ真ん丸やで｣
｢うつくん今までで一番楽しそう！｣
あ、待って待ってと言ってスマホを取り出す。
｢暗いけど、写真撮れそう！うつくんそのまま見とって〜！｣
言われた通りにクラゲをぼんやりと見つめる。
カシャリ、という音がしてAちゃんが再び僕の隣に立つ。
｢見て、うつくん楽しそうやろ？｣
後で送るなぁ〜と言って、手を再び繋ぎ直す。
僕も、Aちゃんの写真何枚か撮ったんやで。でも撮ったこと言うたら怒られそうやから黙っとくな？
エリアを抜けると、久しぶりの眩しさに目を細める。お土産コーナーやな。
｢あ、うつくん。お揃いでストラップ買お！｣
帰りの電車、僕らのスマホにはお揃いのクラゲのストラップが付いていた。
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ちぇる(プロフ) - 白ごまさん» コメントありがとうございます！ (2021年4月19日 19時) (
レス) id: 2136318bfb (このIDを非表示/違反報告)
白ごま(プロフ) - 甘酸っぱい両片思いでもうずっとキュンキュンしてました。完結おめでとうございます！ (2021年4月18日 4時) (レス) id: bba1a3ae28 (このIDを非表示/違反報告)
ちぇる(プロフ) - �世気�» コメントありがとうございます！ (2021年3月12日 20時) (レス) id: 2136318bfb (このIDを非表示/違反報告)
�� - キュンキュンする（真顔） (2021年3月12日 18時) (レス) id: 86f4624805 (このIDを非表示/違反報告)
ちぇる(プロフ) - メロンパンさん» コメントありがとうございます！ (2020年12月1日 19時) (レス) id: 2136318bfb (このIDを非表示/違反報告)
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