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鬱視点
ん？僕の初恋？そやな。お母さんが初恋やね。ずっとずっと好きやったんよ。
物心ついた時から傍にずっと一緒に居た女の子が好きで好きでしゃーなかったんよ。
ん？お母さんのこと聞きたいん？ええよ。どこから聞いてたん？小学5年から？6年から？そか、6年からか。
なら、簡単やね。
お父さんの話したるよ。
「なぁ、A。どこの中学行くか決まったん？」
A「私ー？やっぱり我々中学だねー。制服可愛いし何より家から近いんだもん。鬱は？」
「んー？Aが我々中学行くなら僕も一緒に行く」
僕はずっとずっと好きな女の子がいて、その子がこの辺では頭が良いと言われる、我々中学に進学するから僕も一緒に居たくて頑張って、一緒の中学に入学したんだけどさ、片方は勉強も運動も出来る才女で、いつも一緒に居る男は下から数えた方が早いやつだからね。嫌がらせやいじめが酷くて僕は学校に行くのが億劫だったんだ。
色々あってな、朝起きたら自分がいかに汚いか。
それで自分が嫌になっとって布団にくるまっとったんよ。そしてさその子が迎えに来たんよ。学校行こうって、でも、僕は恥ずかしくって素っ気なくしてしまったんよ。
A「鬱、起きないと遅刻するよー」
「今日は行きとうない」
A「なんで？」
「ええやん。お前に関係ないやろ」
突き飛ばしてしまった罪悪感や夢の罪悪感がごちゃごちゃになって泣きそうになりながら布団にまた潜ったんや。
彼女に言われて久しぶりに学校に向かったらいじめは無くなっていただけでなく何故かもて始めてさ！その子と付き合った時の練習も兼ねて付き合っていたけど、どんどんその子は離れていってしまったんや。
そんな生活をしてて高校生になりみんな大学とか就職を決めたんや。もちろん俺も大学に行くのを決めてその子と一緒の大学行きたかったんだやけど行けなかった。
そんな時、その子から呼び出されたんよ。
A「鬱、今日、夜部屋に行くから鍵開けてなさい。じゃないとおばさんに全部話す」
全部話すって二股や三股してたことやね。え？不潔とか言わんといて僕泣く。
と、まぁ話を戻すとその後部屋に来たその子に告白されると分かったから、僕から言ったんや。
その後は大学をでて、社会人になって、今に至るんや。
お、お母さんも帰ってきたみたいやね。
お出迎えしよな。
僕はスタスタと走っていく娘に微笑み後を追ってゆっくりと歩いていった。
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