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そしてこの日を境に、次の日からコネシマくんは学校に来なくなってしまった。
私は担任の先生に理由を尋ねてみたけれど「個人情報になるから教えられないんだ、ごめんね」と、言って全く取り合って貰え無かった。
結局、コネシマくんがどうして学校に来なくなってしまったのか理由は分からないままになってしまっていた。
しかし、数日後。
朝の会でコネシマくんが転校したことを、先生から突然聞かされた。
まるで自分の頭を、鈍器で思いっきり殴られる様な感覚だった。
私はどうしても先程の先生の話を信じられなくて、休み時間に職員室に駆け込むと担任の先生に勢い良く詰め寄った。
『先生、どうしてコネシマくんが転校したって教えてくれなかったんですか！？』
先生は申し訳なさそうに眉を下げながら、私にこう告げた。
「クラスの皆には秘密だよ。捏島くん、家庭の事情で遠くに引っ越しちゃったんだよ。Aさん、連絡先とかは聞いてないの？」
それを聞いた瞬間、私は全身の血が凍るような感覚に陥った。
何故なら私はコネシマくんの元の住んでいた住所や、連絡先を全く知らないからだ。
ましてやコネシマくんの新しい引越し先の家なんて、もっと分かるわけがない。
今となっては、コネシマくんとやり取りをする手段が一切無くなってしまったのだ。
いつも休み時間にコネシマくんと一緒に仲良く遊んでいた同じクラスの
『ねぇ、鬱島くん』
「Aちゃんが僕に話しかけて来るなんて珍しいやん。どうしたん？」
『あのさ…、コネシマくんの家の連絡先とかって知ってる？』
「シッマはいつも家の電話番号を教えてくれへんかってん。だから僕もシッマの連絡先とか知らんねん」
『そっか、ありがとう…』
「力になれんくてごめんな。Aちゃん、シッマと仲良かったんやろ？」と、鬱島くんが申し訳なさそうに言う。残念ながら手掛かりは得られなかった。
それからというもの、私はコネシマくんの事が忘れられずにいる。
“Aは裏切ったりせんよな…？”と言っていたのに裏切ったのはどちらの方だ、人の初恋を奪っておきながら。
最後にきちんとお別れすら出来なかったんだ、それは心残りになるに決まっている。
いつかきっと必ずコネシマくんに会えると信じて、私は待ち続けた。
例え誰かに好意を持たれ告白をされても、私は『ごめんなさい』と返し続けた。
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