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本当に全部、私の服だし下着だし…。わざわざ取りに行ってもらって文句を言うのも何だけど、さすがにプライバシーがなさすぎるのでは。
そんなこと言ってられないのもわかってるけど…。
化粧品やスキンケア用品もそのまま持ってきて貰えたのは有難い。しっかり保湿もしたし…。
ただ、ドライヤーがない。困ったな…。何処にあるんだろう。人様の家を探し回るのは良くないし。
『うーん…どうしよう』
？｢どうしたん？｣
『あっ、えっと…大丈夫です』
？｢もう着替えた？入ってもいい？｣
聞いたことのない声に困惑するも、無慈悲にも開かれた扉から藍色が覗いた。
陰鬱な雰囲気が漂うのに、どこか軽薄そうな人。
？｢昨日来た子やんな？僕は
『あ、はい。宇都宮さん…』
ut｢あー、うつくんって呼んでくれる？それと、どうしようって言うとったけどなんかあったん？｣
名前の呼び方はどうやら拒否させて貰えなかったけれど、勝手に宇都宮さんと呼ぼうと思う。
そして、ついでのように何かあったのかと聞かれたので正直に言えば、彼は楽しそうに笑った。
ut｢男所帯やもんなぁ…。あ、でもAちゃんの荷物に入ってたんちゃう？家で使ってたやろ？｣
『まあ、はい。あるとは思いますけど…』
ut｢君が寝とった部屋に荷物全部あったと思うけど…。取ってくるわなぁ。待っとって？｣
『あ、はい。ありがとうございます…』
部屋に荷物なんて置いてたっけ？入れ違いだったのかな。タオルドライだけしておこう…。
体感五分後くらいに宇都宮さんは戻ってきた。
ut｢あったわ。はい、どうぞ｣
『ありがとうございます…。』
ut｢髪の毛乾かし終わったら案内するから外で待っとるわ。｣
ヒラヒラと手を振って再び脱衣所から出ていく。
なるべく、早く乾かそう。
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