連行されてる? ページ14
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ロボロさんのお陰で、送迎してもらえることになったのは良かったけど…。
『…あの、送迎してもらってる身なのにこんな事言うのはどうかと思うんですが…』
sha「なに?」
『両脇を固められてると、連行されてる気分になりますね…。』
rbr「Aさんおもろい事言うなぁ〜」
例のワンボックスカーではなかっただけマシだけど、普通車(これも暗い色)で後ろに三人乗る必要があったのだろうか。後部座席って二人しか乗っちゃダメだよね?
sha「いやいや、何かあったらあかんから」
rbr「Aさんは、うちの組の人間と関わりがあるってだけで狙われたりするんやから。あ、そこ右な」
sha「おー」
狙われる。一気に現実的ではなくなった。まあ、確かに一般人がヤクザと関わりがあることなんてそうないもんなぁ。喧嘩できる訳でもないなら尚更、誘拐とかそういうのに巻き込まれるってこと?
『狙われる…』
rbr「そんな事ならんように俺らがおるんやから。安心しとき。な、コネさん?」
kn「俺らが周りにおる限りはいけるやろ」
sha「せやぞ〜。俺ら強いからなぁ」
出会って一日しか経ってないけど、何となくこの人たちの言葉には説得力があるし。最悪、どうにかなるだろう。こんなに気楽に考えてて大丈夫かなとも思うけれど、考えたってどうにもならないし。
『あ、じゃあこれから毎日送迎って事ですかね…?』
rbr「そうなるなぁ。メンバーは変わるやろうけど」
メンバーは変わるのか。まぁ、仕事の関係もあるだろうしなぁ。今日はたまたまこの三人だったわけだ。コネシマさんはちょっと怖くて苦手だから、違う人なら誰でもいいや…。
sha「ロボロー、もう着くで。」
rbr「了解。じゃあ、Aさん荷物まとめといてな」
『はい。』
…本当に大学まで送ってもらえた。一瞬だけ違うところに連れていかれるかと思ったけど、そんな事はなかった。
kn「ん。ほらはよ行きや」
『あ、はい!ありがとうございました!』
rbr「頑張ってな〜」
sha「いってらっしゃ〜い」
幸い人には見られてなかったからよかった。急げ急げ…。講義に遅れる…!
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