白鳥沢の姉御マネージャー！④ (ページ38)

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クロネコページ38

黒尾鉄朗side

「黒尾ーここは？」

「ああここはな……」

夜久に教えながらチラリ横目で白鳥沢を見る。

「……龍上ってかっこいいよな」

「今更デスカ夜っくん」

「ベタ惚れかよ気持ち悪ぃ」←

ひでえな。先に言ったのはどっちだよ

「ショートカットなだけだろ。お前好きなの小柄な子じゃなかった？あいつ、小柄とは真反対の人間だぞ」

「タイプの話じゃねえよ。かっこいい女子だよなって話」

かっこいいのは否定しないけど。だって事実だし。男の俺からしてもあいつは男前だと思う。イケメンがやるようなことをサラッとやりのけちまうんだよなぁ

「黒尾と孤爪は中学まで一緒だったんだろ？意外な一面とか知ってるんじゃないか？」

「珍しいなお前が興味示すなんて」

海は菩薩みたいなやつだから、ただの人間って認識しかしないと思ってたわ。

「あいつは……かっこいいだけじゃねえんだよ。意外と可愛かったりすんだぜ？」

「彼氏面かよ」

「幼馴染面ですぅ」

「……でも、分かる気がするな。白鳥沢の人といる時の龍上は、なんか……楽しそうだもんな」

「俺らといる時も楽しそうです！」

「それは知ってるよ」

なーんか妬けるなぁ……あいつだけ俺らから離れてってる気がして。俺らの方がずっと長く一緒にいたし蓮のこと分かってますぅ〜

でもまぁ、わざわざウシワカ追いかけてったくらいだから楽しいんだろうな。

わざわざウシワカって語呂よくね？←

『覚……ここ2年の範囲だぞ。賢二郎呼ぶか？』

「ヤメテ！俺まだ死にたくない！」

『じゃあさっさと解けぇ！』

「容赦ねえな」

「れーんさんっ！そろそろ後輩の方見に行きませんか」

『鉄朗か』

高くはない声。聞き慣れた声が心地いい。キリッとした目が俺を見上げる。いいねその顔、お前に見上げられんのも悪くねえな。

廊下を歩きながら話す。

「でさー研磨が───────」

『だっはははwwなんだそれ‪w』

初対面だとキツい印象を与えがちだが、笑うとその印象は180°変わるぞ。こいつも気にしてんのか知らないがよく笑う。

『あ、そこ危ない』

「かっこよし子かよ」

『どーも』

こうやって何人の女子を落としてきたのか……夜久の言ってるかっこいいはこういうことだろう。

「……鉄朗は変わんないな。昔からずっとお前だ」

「俺は俺なんで。お前も変わんねえよ、お前はずっとお前だ」

幼馴染にしか分かんないことがあったって……いいよな？