Story30 久方ぶり ページ31
貴方「なにす...」
何するの、と言いかけたが飲み込んだ。
鬼道は軽率に人に抱きついたりするような人物ではない。
貴方「...どうしたの」
私の肩に顎を乗せ、俯く鬼道が答える。
鬼道「...A」
貴方「...ｯ」
久しぶりにその名を呼ばれてドキッとした。
普段は苗字で呼び合う仲。決して仲が悪い訳ではなく、むしろ私と鬼道の″本来の関係″からすれば苗字で呼び合う方が珍しいのだが。
険しい顔だった鬼道がふっと笑う。
鬼道「お前の顔を...暫く見れなくなるかもな...」
貴方「...なにが、何故貴方はそう思うの。代表な限り、嫌でもいつも会うのは絶対でしょう。鬼道、貴方に限って怪我や病気、ましてや力量不足で離脱なんて考えられない...」
鬼道の言葉はすべて鬼道にとってはかなり考えられることなのだろう。理由を聞きたい。
鬼道「...お前を巻き込みたくはない。だから...言えない」
...この前は相談してくれるって言ったのに。
だが中々に頑固な性格をしているものだから、きっといくら私が言っても考え直してくれないだろうな。
貴方「そう...無理ならすぐに引き上げなさいよ」
鬼道「...それは無理だな。やると決めたんだ。だから今、お前のところに来た」
本当に、困った人だ。
貴方「言っておきますけど、怪我とかなら引きづってでも代表として出させますからね」
真面目に言ったのに、鬼道は口元を抑えて笑う。
鬼道「ふふ...その時は休ませてくれ」
貴方「どうかしらね」
そして訪れた静寂。
互いの体温しか感じない。
暖房器具とはちがう暖かさ。人間とは不思議なものだ。
どのくらい経っただろうか。
鬼道「...もう、眠いな」
貴方「そう、ね」
鬼道「さすがにここで寝る訳にはいかない。明日、全力でいこう」
貴方「そうね。出れるかわからないけれど」
鬼道「まぁ、な。だが気持ちは大事だろう？」
貴方「それもそうかもね」
鬼道「では、失礼する」
ガチャリ。
そう扉とふわふわとした時間が終わった。
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Yuki(プロフ) - 水姫さん» ありがとうございます！出来るだけ早く更新できるよう頑張ります！ (2019年3月29日 21時) (
レス) id: 5def7a72e6 (このIDを非表示/違反報告)
水姫 - 凄い面白いです ！早く続きを読みたいです!! (2019年3月29日 21時) (レス) id: c8e9b80948 (このIDを非表示/違反報告)
Yukinko(プロフ) - 一郎太☆さん» ありがとうございます！更新ペースも遅く駄文が多いですがぜひこれからもよろしくお願いします！お友達...！はい是非...！ (2019年3月2日 23時) (レス) id: 5def7a72e6 (このIDを非表示/違反報告)
Yukinko(プロフ) - 未來さん» そうなんですか〜！ぜひ読んでみたいです！ (2019年3月2日 23時) (レス) id: 5def7a72e6 (このIDを非表示/違反報告)
一郎太☆ - この作品を読んでみて、Yukinkoの作品を好きになりました！僕と友達になってください><(僕は女です・・・) (2019年3月2日 18時) (レス) id: 044dccd2bc (このIDを非表示/違反報告)
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