知っていた ページ47
夜も更け、ガキ共が眠りについた頃。
リヴァイ「寝なくていいのか」
『……まぁな』
隣にリヴァイが座った。
リヴァイ「腹の傷……手当しないと悪化して動けなくなる」
『……そうだな。その手に持ってる道具で手当でもしてくれんのか？』
リヴァイ「そのつもりだ」
『じゃあ頼みますよ』
俺は右の脇腹が見えるように服をたくし上げた。
『ただの切り傷だ。内臓には行ってねぇ』
リヴァイ「あぁ……誰にやられた。まさか雑魚にやられるとは思えねぇが」
『……ケニーだよ』
名前を出すと、ガーゼを貼ろうとした手が止まった。
『お前ずっと知ってたな？俺を助けたのがあいつだってこと。……なんで黙ってた』
リヴァイ「……お前にあの事を思い出させちまうと思ったからだ」
そう言いながら再び手を動かし始めた。
『いっ……ﾊｧ…俺が弱いって言いたいのか』
リヴァイ「あの頃のお前に言っていたら、お前は会いに行くと思った。お前は分かってない、ヤツがどんだけ狂ってて危険か」
『……』
確かに知っていたら俺は探し出したと思う。なんでって、よく分かんねぇけど、自分を助けた奴は知っておきたい。
『過保護なこった』
リヴァイ「……ガキの頃、あいつにお前のことを言われた」
『は？』
リヴァイ「"根っからの鬼神"……そう言っていた」
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
リヴァイside(回想)
ケニー「今日お前ぐれぇのガキを見たぜ」
ナイフ片手にそう言ったケニーに、俺はいつも通り無関心でいた。同年代の奴なんかどうでもいい、ただ生きるための力を身につけることで精一杯だった。
ケニー「ありゃ……根っからの鬼神だな」
リヴァイ「……珍しいな」
ナイフを研ぐ手を止め、ケニーを見た。
ケニー「女くせに、目だけは一丁前にギラギラしやがってよぉ……」
酔っているのかいつもより饒舌だった。
ケニー「お前とは違ぇ目だったぜ？一欠片の理性もねぇ、ただ人を殺したいと思ってる目だ。お前と仲良くやれそうじゃねぇか」
リヴァイ「……興味ねえ」
ケニーが消えた後も、何故かその話は覚えていた。
そしてある日
『すまん、少しここに匿ってくれないか』
直感で、"あぁ、こいつか"と思った。
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すみた先生(プロフ) - Gall〆Йさん» 温かいコメントどうもありがとうございます！アンケートの結果を見て考えたいと思いますので、もう少しだけ待っていて欲しいです。 (2021年3月27日 14時) (
レス) id: 547ebe12b8 (このIDを非表示/違反報告)
Gall〆Й(プロフ) - めっちゃ読みたいです！ (2021年3月27日 14時) (レス) id: 451d341f0f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：すみた先生 | 作成日時：2020年12月12日 14時
