新メンバー・爆誕！【2】 (ページ2)

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「なぁ、再来週修学旅行やんか」

「……せやなぁ」

「お前どうするん？」

「は？」

主語が無さ過ぎて思わず素っ頓狂な声を出してしまった。
どうするってなんだ。行くに決まってるだろう。そんな目をして瑞希を見つめると、どうやら伝わったようだ。

「いや、動画だよ動画。撮影するんと違うん？」

「……あ」

いや、忘れていたわけではないが、考えてもいなかった。まあ、トントンさん辺りに伝えればどうにかなるだろう。また迷惑をかけてしまうがしょうがない。

「……早めに伝えろよ？」

「分かっとるよ。お前みたいなしくじりはしないわ」

てってれーと、効果音を口で出しながらスマホを出し、メッセージアプリに用件を入れ、送る。
多分向こうは仕事だから、直ぐに既読が付くとは思っていない。なのでポケットにスマホをしまう。

「……あ、あとお前の親も大丈夫なん？」

少し聞きづらそうに口を開いた瑞希。彼には自分の家庭事情はざっくりとしか話していない。それでも彼なりに察して僕のことを気遣ってくれている。そんな姿を見て、やっぱり優しい奴だなと思う。本人は絶対に認めないけれど。

「へーきへーき。何とかなるって」

「……不安だなぁ」

「お前は大丈夫なん？」

瑞希の親は過干渉らしい。あまり深くは聞いていないけれど、何度か相談されたこともある。0も100もダメということが瑞希と一緒に居てよく分かる。

「へーきへーき。何とかなるって」

「あ、パクったな。使用料とるぞ」

「なんでや(笑)」