【○魂】無気力＋ドS=最強 3

番外編 いつも貴方のホストでいます ページ9

土方side



いてて...


俺はさっきAにボディブローされた腹を擦りながら、あるホストクラブの前に立っていた


先程通りすがりの一般人に「"銀髪のアホ面した男"がここに入って行った」と聞いたので此処へ来た始末だ


近藤さんは此処にいる、絶対



「もう帰りたいー」


隣でAが総悟の背中に抱きついて駄々を捏ねている


端から見ると成人済みだとは思えない、ガキだ



沖田「Aさん、一分500円」

「は？金とんの？」



ギャーギャーと喧嘩し始めた二人をひっぱたいてホストクラブに入る


土方「さっさと回収して帰るぞ」


「えー、私お酒飲んでイケメン侍らせたい、下僕にしたいです」


土方「お前帰りたいとか言ってなかった？あと最後の何」


奥に進んでいくと、何やら騒いでいる声が聞こえる


沖田「お、ありゃ...」


銀時「てんめー！バカか！！そんなんじゃ...」


近藤「何だよさっきから...！！」


そこにはブリーフ一丁の近藤さんにホスト衣装に身を包んだ万事屋が乗っかっていた


いや、何してんの？？



近藤「トシ！総悟にAちゃんまで」


どうしたんだお前ら！とブリーフ姿でAの方に走り寄ってくる


Aは少し嫌そうに悲鳴を上げた



「な、何やってんですか！！変態キモい死ね」


近藤「酷い！！」


俺は、後ろに隠れたAを庇うようにして手を広げる


いや、一応コイツも女だし...


こういうのは見たくねーかな、と


沖田「何やってんですかィ？」


総悟が俺たちが一番疑問に思っていたことを聞いた


万事屋はフンッ、と鼻を鳴らして「仕事だ仕事」と答える


コイツが仕事とは珍しいこともあるもんだ


銀時「失礼だな、大串くん」

土方「誰が大串くんだ」



万事屋の仕事なら此処に近藤さんがいる必要はない


今すぐ連れて帰ろう、そうしよう



「近藤さん、帰りましょう」



Aと総悟が近藤さんを引っ張る


だが、当の本人は帰る気が更々ないようだ



近藤「ホスト達がインフルで足りねぇんだ！俺はホスト王になるんだ！」


「勝手にホスト王でも海賊王にでもなってろ下さい」



いいから、早く帰るぞー！と引っ張っているAと総悟、そして俺を見つめる視線があった



狂四郎「...待って！」


土方「あ？」



近藤さんを引っ張る俺たちの動きを止める男



近藤さんに"店長"と呼ばれていた男だ



狂四郎「コレだ...！貴方達なら！」



キラリと光らせる男の目の中にはひきつった俺の顔が写っていた

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