【第五人格】納棺師くんと占い師くん(続) (ページ31)

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｢…駄目ですか？｣

｢駄目な訳ないだろう…おいで｣

イライさんはベッドに腰をかけると僕を呼んだ。
彼の前まで行くとそっと抱き締められた…暖かい。

そのままベッドに倒れ込む。古いベッドは恥じらいを知らない。雨音だけが永遠に響くこの空間に

ギシ、と大きな音を立てた。

2人で薄い布団にくるまる。
イライさんは僕より少し体温が高い。

近付くにつれ強くなった彼の匂いが僕を安心させてくれる。

ギュッ

…抱き締める手に少し力を込めてみた。

イライさんはくすぐったそうに笑うと、間も無く夢の世界に行ってしまった。

｢…おやすみなさい、イライさん｣

無防備なおでこにキスをするとふにゃり、可愛らしい笑顔を見せてくれた。

束の間の休息。ささやかな日常。
それがこんなにも幸せだったなんて。

イライさん、僕は貴方に出会うまで、こんな幸せ知らなかったんですよ？

愛だの恋だのくだらない。そんなのは孤独を埋めるただのお遊び。相手を利用しているに過ぎない。

と、何処が冷めた目で見ていた僕に貴方は沢山の愛を、好きを教えてくれた、太陽みたいに暖かい人。

正反対の僕には眩しすぎて最初は貴方が苦手でした。でも知れば知るほど貴方の魅力に取り憑かれ、いつしか貴方なしでは生きられなくなっていた。

貴方がいないと不安で、貴方を見ないと落ち着かなくて、貴方と毎日話さないと寂しくなった。

貴方に友人が増えると、僕なんてすぐに忘れられてしまうんじゃないかって…怖かった。

でも、そんなのはただの思い込みだった。

いつだって僕を優先してくれて、抱えきれないほどの愛をくれる。大きくて、綺麗で、深い。

…まるで海だ。

イライさん、僕は貴方という海の中で一生ふわふわ旅をしたい、ずっと、ずっと終わらない旅を。

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なかなか更新しなくてごめん、ちょっと鬼滅の刃に浮気してた。